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死に至ることもある「一酸化炭素中毒」春キャンプでも気を付けたい知っておくべき危険性を専門家に聞く!

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  • キャンプで焚き火
  • 夜間のテント
  • DODの一酸化炭素チェッカー2
  • OD缶を使ったカセットガスストーブ
  • WMAJ野外災害救急法医療アドバイザーの稲垣泰斗さん

      

春になったとはいえ、緯度や標高が高い地域のキャンプ場だと、まだ気温が低いので寒さ対策は必須。今回は、火器を使って起こる一酸化炭素中毒事故について、アウトドア医療のプロで救急医の稲垣先生に聞いてみました。

    

テント内の一酸化炭素中毒事故に注意!

     

火を使って暖をとる、調理をすることは、アウトドアの醍醐味のひとつと言えます。しかし、テント内やタープの下などでは、不完全燃焼によって生じた一酸化炭素(以下、CO)が溜まりやすく、命に関わるような中毒事故につながることがあります。火を扱う際、CO中毒には十分な注意が必要です。

アウトドアでの活動にともなうCO中毒の死亡事故は、国内外で多数報告されています。テントやキャンピングカー内で七輪や石油ストーブ、BBQコンロなどを使用するのは絶対にやめましょう。テントやキャンピングカーにおいて、窓やフラップを開けるだけでは換気は不十分で、CO中毒の発生予防にならない場合があります。

    

一酸化炭素は無味無臭なので気づきにくい

    

それでは、CO中毒とはどのようなメカニズムなのでしょうか。

一酸化炭素(CO)は、不完全燃焼でできる無味無臭の有毒ガスです。焚き火、BBQコンロ、ガスバーナーなどキャンプ用火器の多くで発生します。

COを吸い込むと血液中の酸素の運び屋ヘモグロビン(Hb)と強力にくっつきCOHbを形成。体内に十分な酸素を運べなくなることで組織傷害をきたすのがCO中毒です。

COは無味無臭なので気づきにくく、知らないうちに中毒になっている点が恐ろしいところです。酸素需要の多い脳がもっとも影響を受けやすいため、軽度のCO中毒の症状である頭痛や吐き気、めまい、倦怠感などを感じる(訴える)間もなく意識を失ってしまうこともあります。

意識を失い、CO濃度の高い環境に暴露され続けると、さらに脳や心臓、その他の臓器にダメージが及び、死亡してしまったり後遺障害が残ることがあります。

    

     

火器を用いている近くの換気が悪い空間で前述の症状があらわれた場合、とくに空間内の複数人が同時に発症した場合はCO中毒が強く疑われます。子どもは大人よりも基礎代謝率が高いので大人の約1/2のCOHb濃度で症状があらわれるとされています。家族連れの場合、とくに注意しましょう。

      

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