たくさんのキャンプ道具と日々接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目しているおすすめ製品を紹介していただくシリーズ。今回はUPI 表参道の店長、溜池剛太郎さんに「急な気温・気候の変化にも負けずに快適に着られるウェア」をテーマに注目のアイテムを選んでいただきました。
一度着たら手放せなくなる「ウールパワー」
昨今は、短時間で天候が激変したり、1日の中でも寒暖差があったりといった日が増え、外出するときの服装選びや荷物などで悩むことが多くなりましたね。通勤や通学でも大変なのに、遠方へ出かけたり、泊まりでキャンプに行く場合など、しっかりとした準備をしておかないと、体調を崩してしまうおそれがあります。
寒そうだから上着を持って行こうとか、重ね着用に多めに服を持って行こうとかいろいろと考えてしまいますが、まずは、インナー(肌着など)を考えてみてはどうでしょうか。溜池さんがイチオシしているのが「ウールパワー クルーネック ライト」(1万1000円※税込)です。
ウールパワーはスウェーデンのブランドで、「一度着たら手放せなくなるほど着心地がよく、リピーターのお客様もとても多いアイテムです」(溜池さん)。もともとは、1960年代後半にスウェーデン軍の多くの人たちが大寒波により凍死してしまったという事故があり、それをきっかけに、厳しい寒さにも対応できる保温性のある服を作ることになったという歴史があるそうです。
吸湿速乾性、保温性、肌触り、防臭に優れるメリノウール
「ウールパワー クルーネック ライト」の一番の魅力は、「メリノウール」という素材にあります。メリノウールの特徴としては、「吸湿速乾性」「保温性」「なめらかな肌触り」「抗菌防臭」などが挙げられます。メリノウールは薄い生地も作れる繊維ということで、オールシーズン着られるウェアを製造することができるそうです。
「ライト」シリーズというのが、オールシーズンの着用に向くタイプ。この「クルーネック ライト」は、メリノウールを80%使用した、丸首の長袖タイプです。
「メリノウールは、水分を吸収して繊維一本一本が表面をパックするため、体に水分を残さないというメリットがあります」(溜池さん)。
冬場など、たくさん服を着込んで汗をかいたあとに汗が冷えてしまうことがよくありますが、メリノウールなら水分を吸収してサラサラのままなので、汗冷えがないということです。
店頭で、実験的にメリノウールとコットンの生地に霧吹きで同じように水を吸収させたところ、メリノウールの表面はサラサラとしていました。
夏場なら半袖Tシャツタイプのメリノウールも快適
このほか、においを出さないという特徴もあるそうです。「私の場合、キャンプに行っても毎日着替えたりしないのですが、3、4日着っぱなしでも問題ありません。持っていく荷物も減らせますし、しかも心地よくて、汗冷えもないので、他の素材を選ばなくなりました」(溜池さん)
実は、ウールパワーにはTシャツタイプの「ウールパワー ティー ライト」(9680円※税込)もあって、夏場にも活躍します。「コットンのTシャツの下にこれを着ると、Tシャツの汚れが抑えられます。また、エアコンが効きすぎた部屋でも安心して過ごせます」(溜池さん)。