自然に関する不思議を親子で解決してみませんか? 特別企画「ソトラバこども相談室」では、「〝ソト〟の不思議を解決します!」をテーマに、専門家の方々に素朴な疑問をぶつけてみました。「地形編」では、ライターで地形に詳しい、西村まさゆきさんにお答え頂きます。
川の水は雨からできて雨にもなる!?
川の水はいったいどこから来るのですか?
「川の水の源をたどっていくとその正体は〝雨〟なんです。基本的には、空からふった雨の水が集まって流れているといえます」
では、川の水はなくならない?
「空から雨がふる限り、川の水はなくなりません」
そうなんですね! 川の水は海に流れ込みますが、その後はどうなるんですか?
「大きな川の水は、海に注ぎ込まれ、その水は太陽の熱で温められて蒸発し、雲になりますよ。
そして、雲は風に流されて移動しながら、高い山などにぶつかると、雨をふらせます。そこでふった雨は川に注ぎ……ということを繰り返しています。これを『水の循環(じゅんかん)』といいます」
水の循環がとまっている場所もある!
その〝循環〟が止まることってありますか?
「基本的にはないので、地球は水に恵まれているのですが、小さい範囲で起こることはあります。ダムや、砂漠などがその例です」
ダムで水の循環をとめておくことは、何のためなんですか?
「ダムは、高い山などに降って川を流れる水を、わざとせき止めて水をためて、利用するしくみです。
ダムにためた水の使い道はさまざまです。普段から少しずつ水をためておけば、雨があまりふらない季節に水を必要なだけ使うこともできます。
逆に雨がたくさんふりすぎたときは、川の水が溢れないように川の水を調節することもあります。また、発電に使われることもあります」
砂漠は、水の循環がないのですか?
「水の循環がないわけではなく、雨がふらないこともないですが、ごくわずかなので、その規模が小さいです。昔は森だった地域も、高い山が近くにないなど雨をふらせる条件が整わず、砂漠化していき、循環がほんの少しになりました」