ペグは、キャンプの設営時に欠かすことのできない大切なアイテムです。ロープを固定するときはハンマーでペグを打ち込みますが、このとき雑な打ち方をすると、曲がったり、ヘタをすると折れたりして、使い物にならなくなってしまいます。
ペグを大切に扱うためにも、また、確実な設営をするためにも、正しいペグの打ち方を知っておきましょう。そこで、石井スポーツ ヨドバシ横浜店のキャンプ用品担当、佐藤洸さんに、打ち方のコツをアドバイスしていただきました。
ペグの素材に合ったハンマーを使うこと
ペグを正しく打つには、「まず、ペグの素材に合ったハンマーを使うことが大前提になります」(佐藤さん)。金属ペグを打つならヘッドが金属製のハンマーを、プラスチックペグを打つなら、ヘッドがゴム製やプラスチック製のハンマーを使うのが鉄則です。
そして、テントやタープを建てるときは、ペグを刺す地面の状況をひととおり確認します。地面の硬さ、障害物はないかどうかなどをチェックする習慣をつけておきましょう。
地面の状態を確かめながら最初は丁寧にゆっくりと
では、ペグはどんな打ち方をするといいでしょうか。「まず、最初の5発くらいは片方の手でペグを支えて、ゆっくり確実に打っていきます」(佐藤さん)。地面の状態を確かめつつ、丁寧に打ちましょう。
「ペグが硬い地盤に刺さって自立するようになったら、その方向に(ペグに対してまっすぐに)少し力を入れて打ち込んでいきます」(佐藤さん)。このときも、決して力を入れすぎないようにすることが大切です。鍛造ペグやステンレスペグならそれほど心配はありませんが、アルミペグやプラスチックペグの場合は、あまりにも強い力を加えると、曲がったり、折れたりするおそれがあります。とにかく丁寧に打つことが大切ですね。
なお、ペグがうまく地面に入っていかないときは、「無理に打ち込んだりしないで、位置を少しずらしたり、ロープの長さを変えたりして対応するようにしましょう」(佐藤さん)
そして、ペグが奥まで刺さればOKです。念のために、もう一度しっかりと固定できているかどうかを確認し、ロープの張りを調整したら完了です。
ペグが抜けにくい角度は地面に対して45~60度
ペグを打ち込むときは、角度も重要になります。「地面に対して45度から60度くらいの角度をつけて打ち込むのが基本」(佐藤さん)で、これが抜けにくくするためのコツです。もし、地面の状態などで刺したペグが安定しないという場合は、打ち込む角度を見直してみましょう。また、ペグと引っ掛けるロープとの角度は90度(直角)が理想なので、それも踏まえて調整することも必要です。
ペグを抜けにくくするには、「地面の状態に応じて、形状や長さの違うペグを使うのもひとつの方法です」(佐藤さん)。キャンプサイトは実際に行ってみないと地面の状態はわかりませんから、異なる種類のペグを用意しておくと安心ですね。