東京都に隣接し、大型ショッピングモールなども多く都市機能が充実している相模原市。は、市域の約3分の2を山林が占めていることをご存知ですか? 市街地から5kmも離れれば、のどかな里山の風景が広がっているのです。
そんな豊かな自然に魅せられてか、緑区藤野には、芸術家をはじめ陶芸や絵画、家具、デザインなど、多くのクリエイターの気質をもった人たちが暮らしています。
標高855mの陣馬山(じんばさん)や、30作余りの野外彫刻が点在する「芸術の道」、藤野を代表する山と峠「藤野15名山」など、ハイキングコースも充実! 里山の自然やアートを楽しんだら、「Café Restaurant Shu(カフェレストランシュウ)」で特製カレーはいかがでしょう。
アート作品も鑑賞しつつハイキングを堪能
神奈川県北西端、山梨県と東京都に隣接する藤野地区は、中央に相模湖を擁し、四方をぐるりと山に囲まれた自然豊かなまち。畑や田んぼなど里山の風景を望みながらのウォーキングやハイキング、登山を楽しむことができます。
富士山や丹沢山塊、遠くは筑波山や房総半島まで望める「陣馬山」は、とりわけ人気のハイキングスポット。360度視界が開けた大パノラマは感動ものです。
「芸術の道」と至るところで接続している「藤野園芸ランド遊歩道」もおすすめです。アート作品群をじっくり堪能しつつ、「森林浴の森 日本100選」にも選ばれた、広葉樹広がる森の中を歩いてみるのもいいでしょう。
アーティストが集う「カフェレストランシュウ」
ランチは、「Café Restaurant Shu(カフェレストランシュウ)」へ。別世界への入口のような素敵なゲートを抜けると、陽光が降りそそぐ開放的なテラス席がお目見え。まるで里山のような、ありのままの自然の風景を感じられる小さな庭も広がります。小鳥のさえずりが響く、心地よい空間です。
テラス席と一体化している店内は、コンクリート打ち放しで落ち着きあるシックな雰囲気。店奥にはオーナー夫妻が懇意にしているミュージシャン・綾戸智恵氏のグランドピアノが置かれ、藤野在住アーティストや作家による作品も展示されています。
オリジナルブレンドのガラムマサラや、数種類のハーブ、スパイスなどを数日かけて煮込んだ「チキンカレー」はオーナー自慢の逸品。ひと口含めば、深いコクと複雑な味わいに、思わず顔がほころびます。
サラダに使われているのは、テラス席から見えるオーナーの畑で採れた新鮮野菜。季節ごとの旬を感じさせてくれるうれしい一品です。提供される器も、藤野在住の作家やアーティストによるものです。
オーナーの森久保周一さんは、藤野町役場を定年退職後、「移住してきたアーティストと、地元の人が交流できる場をつくりたい」と自宅を改装して同店をオープン。ミュージシャンによる本格的なコンサートをはじめ、アート作品の展示やワークショップ、トークショーなどを開催しています。
オーナー夫婦の人柄に惹かれて集まる人も多く、アーティスト同士、お客さん同士、または双方をつなぐ〝交流の場〟としても愛され続けているお店です。