たくさんのキャンプ道具と日々接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目しているおすすめ製品を紹介していただくシリーズ。今回は、石井スポーツ ヨドバシ横浜店のキャンプ用品担当、佐藤洸さんに「秋冬シーズンにおすすめのシュラフ」をテーマに、注目のトップ3を選んでいただきました。
防水透湿性の高い生地を表面に使った「オーロラライト450DX」
キャンプ場の夜は夏でも気温が下がり、寒さを感じる場合があります。ましてや秋冬シーズンになれば、夜間は相当冷え込んできますので、きっちりと暖かくして眠りにつきたいものですね。秋冬向けのシュラフを選ぶうえでとくに重要なのは、保温性や耐水性です。これらの優れたモデルをご紹介しましょう。
1つ目が、代表的なブランドであるNANGAの「オーロラライト450DX」(4万7300円※税込)です。「オーロラシリーズのなかでも軽量のタイプで、一番の人気モデルです」(佐藤さん)
オーロラのシュラフは、表面に防水透湿性の高い生地を使っているのが特徴で、優れた耐水性を持っています。「秋冬シーズンは、結露でテント内がベチャベチャになることもありますが、オーロラライトは水分を弾いて、湿気なども極力防いでくれます」(佐藤さん)
対応温度帯は下限が-5℃、快適使用温度が0℃となっていて、秋から春先まで使える、汎用性の高いシュラフです。もし、かなり寒い場合には、1枚着込んでみたり、シュラフカバーを付けたり、インナーシュラフを付けたりして調整するといいでしょう。
実際にオーロラライトで寝てみると、体のまわりに無駄なスペースがなく、しっかりと包んでくれるため、安定感と安心感があります。全身がすぐにホカホカとしてきて、とても快適に感じられました。さすが定番のシュラフですね。
760FPという品質の高いダウンを採用し、メーカーの保証もしっかりとしています。「私もオーロラを使っていますが、とても気に入っています」(佐藤さん)
羽毛自体に撥水加工されており湿気にくい「エアドライト 480」
2つ目が、イスカの「エアドライト 480」(4万4550円※税込)です。イスカは、アウトドアでの快適な睡眠を追求している、シュラフの専門メーカーとして有名です。
このシュラフは、羽毛自体に撥水加工がされているのが特徴とのこと。例えば、山でテント泊や山小屋泊をするとシュラフの中には湿気がたまってしまいがちですが、「ダウンに水分がつきにくいので、湿気にくく、軽さはそのまま維持できます」(佐藤さん)
表面の素材もやわらかく、優しい感じで、実際に寝てみると窮屈さもなく、包まれ感がとてもいい具合でした。「じつは、足先の部分の形が“逆ハの字”のようになっていて、足まわりは余裕があるように作られています」(佐藤さん)。なるほど、確かに足先にゆとりが感じられました。
また、シュラフ内の温かい空気を逃さないよう、独自のボックス構造が採用されていて、ジッパー部分からの冷気の侵入を食い止める工夫もされています。専門メーカーだけあって、随所にこだわりが見られるモデルですね。