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姫乃たまの「おそとで生きるもん!」 vol.18 島根県安来市で〝リアルどじょうすくい〟してみた

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

  • 姫乃たま 里咲りさ どじょうすくい 島根県
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こんにちは、姫乃たまです。本日は島根県の安来市に向かいます!

以前、島根県に数多く存在する、柿本人麻呂(歌人)のゆかりの地を巡って、石見地方を旅したことがあるのですが、島根には何かがあるぞ……と思って、再び行ってみることにしました!

今回はゲストとして、友達の里咲りさちゃん(総合エンターテイメント事務所・フローエンタテイメントの代表取締役。通称しゃちょー)も一緒に来てもらっています。

今日明日と弾丸で島根県安来市を駆け巡りますので、一緒に島根の魅力に触れていきましょう!

というわけで、まずは「どじょうセンター」に、どじょうすくいをしに来ました!

どじょうすくいといえば、手ぬぐいをかぶってひょうきんに踊る「どじょうすくい踊り」が思い浮かびますね。しかし、今回チャレンジするのは踊りではなく〝リアルなどじょうすくい〟、つまりは捕獲です!

島根県の東端、鳥取県との県境にある安来市は、全国屈指のどじょうの養殖地として有名で、あちこちでどじょうが獲れるらしいのです。

最初にどじょうすくいに誘った時、すぐに「子どものころ、ちびまる子ちゃんで見て憧れてて、ずっとやってみたかったんです! ついに念願が叶う……!」と返答があったので、しゃちょーに声をかけてよかったなあと思いました。

とりあえず安来市のお蕎麦屋さんで腹ごしらえをしていたら、庭の池で泳ぐ鯉を見て、「あっ、金魚だ!」と喜んでいたので、魚に関する知識はあまりなさそうです。  

どじょうすくいに向けてTシャツづくり

JR安来駅の待合室には、どじょうの住んでいる水槽があります。駅員さんがよく見えるように水槽の明かりをつけてくれたので、思わず「可愛い!」と声を上げると、駅員さんは「可愛い……ですかね……?」と首を傾げていました。

 

思ったよりも大きいなと思ったのですが、それもそのはず。安来駅のどじょうは、どじょうセンターからお引越ししてきたどじょうで、もう10歳になるそうです。どうりで立派だと思った!

安来市観光協会の方が、初めてどじょうすくいに挑戦する私たちに「田んぼの主が穫れるといいですね」と言ってくださったのですが、主と呼ばれる大きなどじょうでも2~3歳くらいとのことです。どじょうは可愛いのでペットとして飼育する人もいるそうで、金魚やメダカと同じような感覚で飼えて、長生きすると10年ほど生きるんだとか。安来駅のどじょうはみんなに見守られて、大事にされているんですね。

さて、どじょうすくいを本格的に楽しむために、安来市観光協会さんから豆絞りをお借りする予定だったのですが、なんとザルと魚籠(びく)、着物と一文銭の鼻当てまで貸してくださいました! 

おかげで妙に気合いが入ったので、どじょうのイラストを描いたオリジナルTシャツをつくって挑むことに。

しゃちょーは普段から自分のイラストがプリントされたTシャツを着て歩いているので、こういうのはお手のものです。

私は絵が……あの……がんばりました。

到着してから、いきなり絵を描き始めた私たちを優しく見守ってくれたどじょうセンターの皆さま、ありがとうございます。

〝リアルどじょうすくい〟にザルは不要?

それぞれのどじょうTシャツを着て、いざ、どじょうのいる池へ! 池はどじょうセンターのすぐ近くにあります。

中には10年も捕獲されずに逃げ切って育つどじょうや、雨の日になると道路まで出ていって、ほかの池へ逃げてしまうどじょうもいるんだそうです。そんなどじょうエピソードを聞いて、ちょっぴり勇気をもらった私としゃちょー。

豆絞りをかぶったら、しゃちょーが「似合う! 可愛い!!」と褒めてくれたので、今度これで合コンに行こうと思います。

ではでは、いよいよ池に入ってどじょうをすくっていきましょう~!

お借りした着物は泥で汚れたら困るので着ないことにして、鼻当ても落として失くしたら困るので着けないことにして、魚籠を腰に付けて、ザルを持って池に入ろうとしたら、「そのザルだとすくえないです!」と引き止められました。

どじょうすくいといえば、ザルを持って踊っているイメージですが、実際のところザルでは冬眠中のどじょうくらいしかすくえないそうなのです。

それでは、どうやってすくうのかと思っていると、スタッフさんが「もうカゴを仕掛けてあるので、中に入っていると思います!」と言います。

えっ、私たち、カゴを引き上げるだけ!? 至れり尽くせり~。

結局、魚籠も必要なくなったので腰から外し、ザルも使わないので道端に置いて、どじょうセンターでお借りした胴付長靴だけ着て、池に入ることになったのでした。

簡単にゲットできる……かと思いきや?

カゴを引き上げるだけなら私たちでもできるぞと思いながら池に入ると、早速ずるっと転びそうになって焦りました。泥で水中もよく見えないので、急に深くなっているところもあるらしく、少しずつよたよたとしか歩けません。すぐ近くにあるカゴが急に遠くに見えます。

このどじょうTシャツはいいとして、高いブラジャーを着けてきたので(なんで)、池にダイブするのだけは避けたい……。

なんとか、ふたりともカゴに辿り着きました。端っこと端っこを両手で持って、「せーの!」で引き上げます。

びたびたびた! と弾ける音が聞こえて、カゴの底にたくさん跳ねているどじょうたちが見えました。えっ、なんかちょっと怖いかも!

なんとなく、しゃちょーも私も目を合わせて、一旦カゴを沈めました。

「すごい、いたね」

「いたね……」

「迫力あるね……」

カゴには餌が仕掛けてあって、どじょうがどうやって泥だらけの水中で餌を見つけているのか不思議ですが、自然と中に入ってくるそうです。どじょうセンターでは、いつもこの方法でどじょうを捕獲しているのだといいます。

落ち着いてもう一度「せーの!」で引き上げて、どじょうの迫力に歓声をあげます。

「きゃー! すごい、いる!!」

「すごい、いるね!!!!」

そしてなぜかカゴをもう一度沈めて……というのを何回か繰り返しているうちに、だんだん見慣れてきたのか、どじょうの迫力をそこまで感じなくなってきました。っていうか、あれっ、これ、なんか減ってない?

なんとカゴからは逃げられる仕様になっているらしく、呑気に引き上げたり沈めたりを繰り返しているうちに、ほとんどのどじょうが逃げてしまっていたのでした。カゴを引き上げるだけだったのに、まさかの失敗!

カゴの底いっぱいに泳いでいたどじょうは5匹まで減っていました。なんでこんなに減るまで気づかなかったのか……。でも餌を食べるだけ食べて生き延びたどじょうがたくさんいてよかった。これ以上逃げてしまわないうちに、持ち上げてバケツに移します。

池からは上がるのも大変で、先に上がったしゃちょーに引き上げてもらいました。

数は少ないですが、なにはともあれ、どじょう捕獲完了です!

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