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空に浮かぶ雲の正体は何?  雲のことを知って雲と仲良くなる「雲の図鑑」〜vol.09〜うろこぐも

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観測史上最も暑い夏となった2023年。

気象庁のまとめによると、全国15カ所の観測点の6~8月の平均気温が、平年(2020年までの30年間平均)を1.76度も上回り、1898年の統計開始以来、最も高くなったとか。

夏中、ニュース番組では連日のように「命に係わる危険な暑さ」というフレーズを連呼していましたよね。

9月下旬に入ってからも最高気温が35℃以上となる猛暑日を観測。かつてないほど長すぎる夏でした。

ところで、秋と言えば爽やかに澄んだ青い空に、白いうろこ雲が浮かんでいる様子を思い浮かべる人も多いと思います。今回は、秋を代表する「うろこ雲」について探っていきます。

秋を象徴するのは、イワシ? サバ?

「すっかり秋っぽくなってきたね! ほら、空にうろこ雲が」

「え? あの雲、いわし雲って言わない?」

「うちの方では、さば雲って呼んでいるよ」

こんな会話が聞こえてきそうな、この雲。あなたは何と呼んでいますか?

いずれの名前も、空の高いところに、小さな雲の塊がたくさん並んでいるようすを、いわしの群れや、魚のうろこ、さばの模様に見立てた呼び名ですので、どれが正しい・間違いということはありません。

すべて高度約5000~1万5000km程度の高さにできる「巻積雲(けんせきうん)」の俗称です。

巻積雲は、いろいろな姿を見せる雲の中でも、とくに美しいもののひとつとされ、古来より詩歌などに出てくることも多く、古くは「泡雲」「小河原雲」という呼び名もあったそうです。

とくに、台風や低気圧が通過した後、ひときわ澄んだ秋空に浮かんでいる姿は、とても美しく見えます。

大空一面にプカプカ浮かぶ秋らしい風景

うろこ雲より大きくて、ふんわりしたかたちの「ひつじ雲」という雲もあります。

こちらは、高度約2000~7000kmあたりにできる「高積雲(こうせきうん)」の俗称です。

高積雲と巻積雲は大きさのほか、巻積雲は真っ白、高積雲は厚みがあって底に影がある、という違いがあります。高積雲のもこもこと立体的なようすが、ひつじを連想させるようです。

ただし、雲の厚みがあまりなく、陰影がない「半透明雲」という雲もあります。

空に向かって指をかざして、人差し指で隠れる程度の大きさなら巻積雲、それより大きければ高積雲という見分け方もあるそうです。

(雲が白く見える理由について、詳しくは 「雲の図鑑」~vol.1~

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