前編では、蔵王温泉で前泊。山麓から蔵王中央ロープウェイで山上へと向かい、鳥甲山、ドッコ沼と巡ってきました。後編ではいよいよ、中央高原エリアから蔵王連峰のメインエリアへと向かいます。
素朴な顔の石仏に思わずほっこり
ドッコ沼から南東側に、三郎岳、五郎岳という小ピークがあります。太郎、次郎、四郎はいませんでした。
この一帯は「蔵王中央高原散策路」として整備されており、心地よい森の中に続くなだらかな遊歩道をお散歩気分でたどります。片貝池のそばを通り抜け、いよいよ蔵王のメインエリアへ。
地蔵山頂までは、スキー場のゲレンデになっていて、その中を縫うように、かなり急な登山道がつけられています。途中、登山道脇に石仏を発見。素朴な表情にほっこりした気分になりました。
蔵王ロープウェイ山頂駅の前を通って、主峰の熊野岳へは、地蔵山の山頂を経由するルートと、北東側をトラバースするルートがあります。
午後から天候が下り坂かもという予報だったので、とりあえず主峰熊野岳を目指します。なだらかで広々とした熊野岳の山頂には熊野神社が祀られ、眼下には雄大な絶景が広がっていました。
いよいよエメラルドグリーンの〝御釜〟へ
熊野岳を越えると、いよいよ今回のハイライト。〝御釜〟が見下ろせる馬の背エリア。「今回、私はこれが見たくてはるばる来た」といってもいいくらい、期待度の高かったところです。
御釜は、熊野岳・刈田岳・五色岳という3つのピークの間に位置する火口湖で、東西・南北ほぼ300m超えの大きな湖。周りは荒々しい火口壁ですが、湖面は静かに凪いでいて、エメラルドグリーンが美しい神秘的な湖なのです。
光の当たり方で刻々と色が変わるため、「五色湖」という別名もあるそうです。その姿には思わずうっとり。いつまでも眺めていたくなる絶景でした。