趣味に、フィットネスに、高い人気を誇っている自転車。私もサイクリングを始めてみたいけれど、わからないことだらけという人も多いことでしょう。
そこで、そういった初心者の心配を一掃するため、「サイクリングを楽しむための基本のキ」シリーズをお届け。サイクルライフアドバイザーの山口貴司さんに、自転車の基本から楽しみ方までを教えていただきます。今回は、「車体と一緒に揃えるもの/装備アイテム編」です。
ロードバイクを買うときは各種装備品も別途必要
シティサイクルなどの自転車は、本体を買えば必要なものがすべて揃ってますのですぐに乗り出せますが、クロスバイクやロードバイクの場合はどうなのでしょうか。
「基本的に車体のみで販売されていますので、さまざまな装備アイテムを一緒に揃える必要があります」と山口さん。
なお、クロスバイクでは、一部の装備品が装着された状態で販売されているケースもあります。
装備アイテムの中でも最初から必ず用意したいのが、「ライト」「空気入れ」「鍵(ワイヤーロック)」「ベル」「ボトル&ボトルケージ」「携帯工具」などです。以下、それぞれどんなものを選べばいいのかを見ていきましょう。
夜間も走るならライトは明るいものに
まず、ライトについては、フロントとリアの両方に付けるようにしましょう。最近は、周囲のクルマや歩行者に対しての視認性を高めるという意味で、昼間でもフロントライトを点灯させて走ることも多いとのこと。もちろん、リアライトについても、後続車に対する安全性を考えると欠かせないものです。
ライトには多彩な種類がありますが、「走る場所によってライトに求められる能力は異なります。市街地ではそれほど明るくなくても大丈夫ですが、夜のサイクリングロードなどは真っ暗ですので、走る場合はそれなりの明るさが求められます」と山口さん。
実際に光らせて比較したいところですが、店頭ではなかなかわかりづらいので、5000円以上を目安に、有名ブランドなど性能面で定評のあるものを選ぶのがよいそうです。「個人的には『CATEYE(キャットアイ)』というブランドが気に入っています」(山口さん)
空気入れのバルブはシティサイクルとは異なる
次の空気入れについては、自宅に所有している人も多いかもしれません。ただ、「スポーツ自転車の場合、バルブの形状がシティサイクルとは異なるフレンチバルブを採用していますので、これに対応した空気入れが必要になります」(山口さん)
また、空気入れはサイクリングに出かけているときにも必要になる場合があります。家で使うフロアタイプのポンプと、バッグなどに入れて持って行ける携帯型タイプも用意するといいでしょう。
鍵はセキュリティ面からも絶対に欠かせない
鍵は、盗難防止のためにも必ず入手しておきましょう。ワイヤーロックやチェーンロック、U字型ロック、ブレードロックなどいくつかのタイプがありますが、頑丈さや手軽さなどそれぞれ持ち味が異なりますから、自転車の使い方によって適切なものを選ぶことが大切です。
例えば、屋外に長時間置いておくことが多いなら、セキュリティ性の高いU字型やブレードロックを、長距離サイクリングに持って行くなら、なるべくコンパクトに負担なく携帯できるものを選びましょう。また、ワイヤーの取り付けやすさや、キー式とダイヤル式の使い勝手なども確認しておくと安心です。
あと、ベルが付いていない場合、これは各都道府県の法令で定められていますので、必ず装備しましょう。「ベルにもいろいろな製品がありますが、車体に合わせたデザインなど好みで選ぶのも楽しいと思います」(山口さん)