今年久々に野外フェスを楽しんだ人も多かったでしょう。私もその一人、「フジロック・フェスティバル’23」を満喫してきました。でも、音楽フェスって遠方への移動、屋外の長時間滞在と、負担もけっこうたくさんあります。
フェスのストレスをちょっとでも軽減したい! そう感じている人も多いはず。今回は「フジロック・フェスティバル」に久々に行った40歳の私が気づいた、ゆるりとフェスを楽しむ術をご紹介したいと思います。
「40歳なってやっとわかった」というタイトルですが、若い人やファミリーでフェス初心者という人にもおおいに参考になるはずです。秋以降もフェスはたくさんあるし、ラクにまったりフェスを楽しみたいならぜひチェックして下さい。
あえて日帰りの短期滞在もアリ
野外フェスはテント泊などアウトドアを楽しめるのが大きな魅力。音楽とキャンプをダブルで満喫する人も多いでしょう。私も以前、フジロックでテント泊を経験し2デイズをまるまる楽しみました。
そのときは雨のなかテントを立てて大変だったけど、良い思い出です。ただ、2日間ずっと炎天下の屋外にいるというのは正直疲れました。かなりクタクタになってしまった記憶があります。
今年は40歳になる同級生と2人というシチュエーションで、フジロックへ行くことに。2人とも仕事の都合で1日しか日程がとれなかったのですが、むしろそれがよかったように感じています。お目当てのアーティストはけっこう落ち着いて観られました。
最終日の13時くらいに会場に到着。それから深夜まで音楽に聴き入りました。以前2デイズ参戦したときは身体がぼろぼろだったのだけど、今回の滞在時間は12時間ほど。疲れはしたけれど、前に比べれば体力の消耗はかなり抑えられたように思います。
フジロックは3日間たっぷり楽しめるフェスなので、もちろん数日にわたり楽しむのもありですが、体力的なことを考えると1日でちょうどよかったと感じました。
これが40歳になったおじさんの実感です。逆にいえば、1日でも大満足できるすごいフェスともいえます。
そうそう、今回は夜中まで楽しみ、越後湯沢近辺の旅館で一泊しました。今考えると宿でゆったりできたのもよかったです。駅前でコンビニもあり、拠点にするのには便利だと思います。
宿代は1泊1万5000円。キャンプサイトが5000円なので、キャンプをするよりは割高ですが、風呂付きだし、布団でぐっすり眠れるのは本当に幸せでした。お金を払った価値は確かにあります。
GREEN&WHITEの行ったり来たりは卒業
フジロックは好きなアーティストを観るというのが第一の目標。もちろん、それは前提です。なので、以前はメインのGREEN STAGEと次に巨大なWHITE STAGEを行ったり来たりしていました。
それも一つの正しい楽しみ方なのですが、40歳になって、ある境地に至りました。もう、バタバタ動く必要ないじゃん、と。今年はたまたまWHITE STAGEに好きなアーティストが多かったため、いわゆる〝地蔵〟をすることにしました。
地蔵とは、人気アーティスト見たさにずっと場所取りをしつづける人で、フェスでは過去にも問題視されてきましたが、私の場合はちょっと意味合いが違います。
あまり人がいないゾーンで、誰にも邪魔にならないようくつろぎながら、長期滞在するというスタイル。これでほぼ移動することなく、WHITE STAGEに居座りました。
音響などスタッフのテント裏という決して競争が激しくない場所に陣取り、場所取りのストレスはほぼゼロ。そして移動の面倒もありませんでした。
フジロックに限らずフェスは暑い季節に行われることも多いので、「ラクする」発想もとても大事だと思います。ほかのファンに嫌がられるような地蔵行為はNGですが、迷惑をかけない地蔵はアリではないでしょうか。
大人な雰囲気のエリアでのんびりも正解
一緒に行った友人は、FIELD OF HEAVENで半日まったりしていたそうです。フジロックに行ったことがある人ならわかると思いますが、FIELD OF HEAVENはなかなか奥地にあり、かつGREENやWHITEよりも小さなステージ。
これぞ夏フェスという雰囲気も味わえるので、ファミリーや音楽通からは絶大な人気を誇ります。なるほど、ここで長時間滞在というのは大いにアリ。とても大人な楽しみ方だと思いました。
フジロックはほかにもRED MARQEEなど人気ステージが多数あります。自分の好きなステージ付近を拠点に、じっくり音楽に浸るのも良いと思います。
アーティスト目当てで行く場所でありながら、アウトドアの雰囲気や、フェスの空気自体を満喫することもフジロックの喜びのひとつです。40歳になって、やっとそういう楽しみ方ができるようになりました。
初見のアーティストの音楽でも十分楽しめるし、この場所に来るアーティストはみんなカッコいい! ハイレベルなフェスだからこそ、こういう楽しみ方もできるのだともいえます。