大人も子どもも楽しめるアウトドアは、ファミリーレジャーとして人気を呼んでいます。アウトドアは子どもの「好奇心」を刺激し、脳の成長にとてもいい影響を与えます。
話題の書『アウトドア育脳』の著者で、これまで老若男女約16万人の脳画像を読影、解析してきた脳科学者・瀧靖之先生に、その効用と活かし方を教えてもらいました。
「もっと知りたい」と思う力がエンジンに
瀧靖之先生によると、さまざまなことに興味や関心を持ち、自分から「知りたい」「理解したい」と思う力が、脳を育てる一番のエネルギーになるといいます。
「物事に興味を持ち、観察し、疑問を持ち、もっと知りたいと思い、自分で調べる。こうした好奇心を満たすプロセスは、脳を刺激し、その発達を促します。仕事でも勉強でも趣味の世界でも、好奇心が強いほど理解や上達が速くなる傾向があります。生きていくうえで、すべてのエンジンになるものだといえるでしょう。実際、歳を重ねても好奇心を失わない人は、認知症になりにくいともいわれています」
アウトドアには自然との触れ合いを通じて、子どもの好奇心を刺激する場面がたくさんあります。
「昆虫採集をはじめ、釣り、磯遊び、山歩き、キャンプ、料理、天体観測など、さまざまな場面で子どもが興味を持つような要素が満載です。とくに2~3歳になると、何にでも興味を持ちやすくなります。できるだけアウトドアに連れていって、芽生え始めた好奇心を育てる環境を作ってあげるといいでしょう」