1997年の初開催から長い歴史を持つ「フジロック・フェスティバル」。2023年は7月28日(金)~30日(日)の3日間、おなじみ新潟県湯沢町苗場スキー場で開催されました。今年は「マスク着用が原則不要」となってから初の開催ということもあり、久々に大声で盛り上がれるフジロックが戻ってきました。
昨年よりも4万5000人も入場者数が増
私自身、2017年以来となるフジロック参戦でしたが、6年ぶりの苗場は沢山の観客であふれおり思わず感動してしまいました。コロナ禍でも開催を続けたフジロックですが生配信も話題になりました。それだけ生で音楽を体感したいと思っていたファンが多かったのでしょう。
昨年開催の延べ入場者数は6万9000人にとどまりましたが、今年は11万4000人(※いずれも前夜祭も含めた人数)と大幅増となり、日本最大級の野外フェスに多くの人が酔いしれました。真夏の炎天下のなかこれだけの人が集まったというのはさすが! 野外フェスの醍醐味である開放的なフジロックを心待ちにしていた音楽ファン、アウトドアファンがいかに多かったのかを物語る数字です。
もちろん、2018〜2022年開催まで実施された世界同時生配信のおかげもあってか、新規ファンを獲得することができたのでしょう。会場にはもちろん若い人の姿も沢山見かけました。コロナ禍を乗り越え、フジロックの盛り上がりがさらに大きくなったと、感じることができました。
海外勢が戻り豪華なステージ
ヘッドライナーは1日目がTHE STROKES、2日目/FOO FIGHTERS、3日目/LIZZOとこれだけでも音楽好きは興奮すること確実ですが、今年は昨年、一昨年以上に海外アーティストが目立ちました。1日目はNxWORRIES(Anderson .Paak&Knxwledge)/Yeah Yeah Yeahs、2日目/ALANIS MORISSETTE/LOUIS COLE、3日目/WEEZER/BLACK MIDIと多彩なミュージシャンがステージを大いに沸かせてくれました。
世界に認められたフェスを実感
そして今年は、日本人以外の観客もじつに多く、6年前と比べて確実に国際色豊かになっていたました。英語、中国語、韓国語とさまざまな言語が飛び交い、フードやドリンク売り場ではワールドワイドなフェスなのだと改めて実感させられました。
以前から環境への取り組みに力を入れていたフジロックですが、その証拠に「世界一クリーンなフェス」と評され、世界中のファンから愛されているのです。飲食スペースもかなり充実しており、スタッフの数も多く、どうしてもゴミが多く出てしまいがちですが、そのゴミ捨て場ではしっかり分別が行われ、ファンはみな『キレイに会場を使おう』、『自然を大事にしよう』という環境が整っているのもこのフジロックならではです。
ファミリーから初心者までがフェスを満喫
もちろん、日本人の出演アーティストもかなり豪華でした。矢沢永吉、ELLEGARDEN、YUKIらベテラン勢がグリーンステージを盛り上げ、君島大空、長谷川白紙、カネコアヤノといった注目の若手アーティストの出演も話題になりました。このようにバラエティ豊かなラインナップだったこともあってか、20代~60代まで幅広い年齢層のファンがフェスを満喫していました。
フジロックに参戦することを毎年の楽しみにしているファミリーから、友人と初参戦してウキウキしている若者など、観客のシチュエーションはさまざま。どんな人にも特別な時間を提供してくれる場所なんだと改めて実感。
昨年まではコロナ禍で遠慮していたという人も、今年はその鬱憤を爆発させることができたのではないでしょうか。私もまさにそんな音楽好きの一人で、残念ながら1日だけの参戦になりましたが、以前よりもじっくりフジロックを味わい尽くせたように思います。
酷暑が大前提なので休憩タイムも重要
そういえば2017年開催はずっと雨に降られていました。それもまた良い思い出になりましたが、今年は比較的天候にも恵まれ、快適に音楽を楽しめました。念のためレインコートを持って出たのですが幸いにも出番なしに終わりました。ただ、毎年参戦している友人は「今年はとくに暑い」とボヤいており、暑さ対策や熱中症対策が大事になっています。
水分補給はもちろんのこと、食事や休憩をしっかりとり、日陰で過ごすなど、自分の身体を守る意識も大切です。私は服を冷やす冷感スプレーを持参しましたが、それでも足りなかったと後悔。
これからも音楽フェスのシーズンは続くので、野外で過ごす準備は万全にしていかねばと、思い改めました。