たくさんのキャンプ道具と日々接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目しているおすすめ製品を紹介していただくシリーズ。今回はUPI表参道の店長、溜池剛太郎さんに「いざというときのために備えておきたい 」をテーマに、注目のアイテムを選んでいただきました。
有害な病原菌を99.99999%以上除去できる
アウトドアグッズには、防災用品としての性格も兼ね備えているものがたくさんあります。キャンプでも便利に使えて、非常時にも活躍してくれるアイテムはじつに頼もしい存在ですね。
そういった、いざというときに役立つアイテムとして溜池さんがセレクトしたのが、「SAWYER MINI SP128(ソーヤー ミニ SP128)」(税込4510円)と「SAWYER SQUEEZE FILTER SP129(ソーヤー スクィーズ フィルター SP129)」(税込6930円)です。
これは携帯型の浄水器で、「簡単に言ってしまえば、川の水などを飲めるお水にするものです」(溜池さん)。
小さな本体の中には、0.1ミクロン(マイクロメートル)のフィルターが入っていて、バクテリアや微生物など有害な病原菌を99.99999%以上除去でき、汚れた水をしっかりとろ過する仕組みになっています。
ちなみに、「SAWYER」は、浄水フィルターや携帯型浄水器などを製造しているアメリカのブランドで、開発途上国にきれいな水を届ける事業にも注力しているそうです。
ペットボトルなどに装着して簡単にろ過できる
「SAWYER MINI」は、とてもスリムでコンパクトな形状をしていて(直径約3.5cm×全長13.5cm、約41g)、付属のパウチ(0.5L)に取り付けて使えるほか、一般的なペットボトルに装着することが可能です。
一方の「SAWYER SQUEEZE FILTER」は、本体は少し大きめ(直径約5cm×全長14.5cm、約71g)で、1.0Lのパウチが2個付属。
ペットボトルにも取り付けられるのはもちろん、メッシュバックも付属していて、フックなどに吊り下げて使うことができます。
「私は、登山などのときはコンパクトな『SAWYER MINI』、キャンプのときは吊り下げて自動でろ過できる『SQUEEZE FILTER』と使い分けています」(溜池さん)
この2モデル以外にもラインアップがありますが、「いずれもフィルターには中空糸膜を使っていて、ろ過の能力は同等です」(溜池さん)。実際に、汚れた水を入ったボトルに「SAWYER MINI」を装着して、コップに注ぎ入れてみたところ、水はきれいな透明になっていました。
メンテナンスも手軽で、付属の洗浄用注射器(針なし)を装着して、逆方向からきれいな水を注入することで内部の不純物を取り除くことができます。フィルター自体の寿命は38万リットルもあって、これは10リットル/日で換算すると100年も持つということです。