瀬戸内海に浮かぶ「レモン」と「アート」の島、生口島。
日本一のレモンの産地として知られるこの島は、瀬戸内海の海の絶景とさわやかなレモングルメを堪能することができる、休日のリフレッシュにぴったりの島です。
「島ごと美術館」というユニークな展示も行われており、アートに関する見どころもたっぷり。今回はそんな生口島への旅で訪れたい素敵な観光スポットをご紹介します。
さわやかな海風を感じながらレモン畑へ
生口島はしまなみ海道サイクリングの途中にある島です。海沿いの道は比較的アップダウンが少なく、3時間足らずで一周できるのでサイクリングに最適。
生口島には瀬戸田町観光案内所や、しおまち商店街にある古民家カフェ「汐待亭」など、自転車をレンタルできるスポットがいくつかあるので、自分用の自転車がなくても大丈夫です。
潮風を感じながら海沿いを走るのはとても気持ちがよく、島内にはレモン畑も広がっているので、さわやかな香りに包まれながら、サイクリングを楽しめますよ。
とくに多々羅大橋のたもとにある「レモン谷」は、瀬戸内海をバックに一面のレモン畑が広がる絶景スポット。5月中旬からはレモンの花、10~11月にかけてはみどりのレモン、冬から春にかけては黄色く熟したレモンを見ることができるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
ちなみに島にはレモンやミカンなどの柑橘類のオブジェがいたるところにあります。
島内には4カ所、レモン色のポストも。町のあちこちにあるレモンスポットを見つけてみてくださいね。
サイクリングや散策につかれたら、カフェでレモネードやレモンジェラートを味わいながら一休み。美しい景色を眺めながら食べるジェラートの味は格別ですよ。
島を巡りながらアートが楽しめる「島ごと美術館」
また、この島は別名「アートの島」とも呼ばれており、島全体を美術館に見立てた「島ごと美術館」という展示が魅力的。
生口島は島のあちこちに、島の風景に溶け込んだ17の彫刻作品が展示されています。
写真は「瀬戸田サンセットビーチ」に設置された『空へ』というアート作品。各作品は、作家が自ら設置場所を選び、その空間と風景からインスピレーションを受けながら、作品のイメージを決めていくのだそうです。
ちなみにこの作品が設置されている瀬戸田サンセットビーチは海水の透明度が高く、その美しさから、環境庁が定める『日本の名海水浴場88選』に選ばれています。夏には透明度の高い海で泳いでみるのもいいですね。
島を巡りながら、自然と調和したアート作品を楽しむことができるなんてとても斬新。生口島という広大な美術館に点在するアート作品を、自転車でゆったり見て回ってみましょう。
まるで極楽浄土のよう! カラフルな外観が映える「耕三寺」
瀬戸田のしおまち商店街を抜けた先に現れる、カラフルな門と派手なお寺。
生口島でアート鑑賞をするなら、絶対に外せないスポットがこの「耕三寺」です。
「耕三寺」は、大阪の元実業家、耕三寺耕三が母への感謝の気持ちを込めて建てた寺院。
京都の平等院鳳凰堂を手本にした本堂、日光東照宮の陽明門の実測図をもとに造られた孝養門など、日本各地の有名な建築物を模して建てられた、ふしぎな世界が広がっています。
寺院はとても色鮮やかで、まるで中国のお寺みたい! 門の装飾でさえ、カラフルなアート作品のようです。
耕三寺は「西の日光」とも呼ばれており、その華やかな美しさは、極楽浄土へきたのかと思ってしまいます。
こちらでは15の建造物が国の「登録有形文化財」になっているほか、耕三寺家の美術コレクションを公開するため、寺全体が国の博物館としても登録されています。展示館では仏教、茶道、近代美術を随時公開していますよ。