最近は、さまざまなアイテムで「防水」「防塵」が謳われるようになりました。例えば、iPhoneでは「IP68等級」、ワイヤレスイヤホンでは「IPX4」などとカタログなどに記載されています。
これは「IP保護等級」と呼ばれ、表示される数値によって、防水や防塵に対応できるレベルが異なります。とくにアウトドアでは水辺で使ったり、雨に濡れたりといったケースもありますから、この等級をきちんと理解してアイテムを選びたいものですね。
ここでは、意外と知られていない防水・防塵の保護等級について、アウトドアギアに詳しい篠原義夫さんに教えていただきました。
防水等級は「IPX」+「数字」で表示
「防水にしても防塵にしても、等級によって性能には大きな違いがありますので、まずは、基本をしっかりと覚えておきましょう」(篠原さん)
防水等級は「IPX」+「数字(等級)」の組み合わせで示され、「0~8」の9段階の等級が設けられています。この等級の数字が大きいほど、高い防水性能があることを示しています。例えば、「IPX0」は防水性能は全くなし。「IPX8」は、常時水面下で利用できる性能があることを意味します。それぞれの保護レベルは、下記のとおりです。
【防水等級一覧】
IPX0/保護されていない。
IPX1/鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響を受けない。防滴I形。
IPX2/鉛直より左右15度以内からの降雨による有害な影響を受けない。防滴II形。
IPX3/鉛直より左右60度以内からの降雨による有害な影響を受けない。防雨形。
IPX4/あらゆる方向からの飛沫による有害な影響を受けない。防沫形。
IPX5/あらゆる方向からの噴流水による有害な影響を受けない。防噴流形。
IPX6/あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響を受けない。耐水形。
IPX7/一時的に一定水深の条件に水没しても内部に水が浸入しない。防浸形。
IPX8/継続的に水没しても内部に水が浸入しない。水中形。