【三島ダイハツ クオッカ】
2023年2月3日(金)〜6日(月)までの4日間、幕張メッセ国際展示場で開催された「ジャパンキャンピングカーショー2023」。コロナ禍もあり、キャンピングカー需要が一段と高まるなか、過去最大規模のイベントとなり、4日間で5万人を越える来場者を記録しました。ここでは数ある展示車両からソトラバ編集部の独断と偏見で気になるモデルをチェックしました。
アイディアと工夫が詰まった軽キャンの「クオッカ」
大人気の軽キャンパーのなかで際立つ個性を放っていたのが三島ダイハツが手掛ける「クオッカ」。ダイハツのサブディーラーとして地元に根付く同店がオリジナルモデルとしてリリースしたクオッカは、軽バンや軽トラックではなく軽自動車のパネルバン(ダイハツ・ハイゼット パネルバン ハイルーフSA3)をベース車両としているのが大きな特徴です。
一般の方には馴染が薄いパネルバンをわかりやすく説明すると、赤帽や郵便局などで使われている宅配・集配用の商用車がそれです。このモデルの特徴は軽トラの車体後部に箱を乗せるのではなく、独立した荷台を持つパネルバンをキャンピングカー仕様に架装することで、高い強度とオリジナリティを発揮しています。
キャビネットの組み替えでいろんなカタチにトランスフォーム
室内はログハウスや山小屋を思わせるウッディなものとなり、インテリアを構成する木材には地元で伐採された「富士ヒノキ」を使用。室内に足を踏み入れるとヒノキの香りが漂い、リラックス気分が味わえるのも大きな魅力の一つです。また、キャンピングカーとして構成される家具がトランスフォーメーション的に工夫され、様々な使い方にアレンジすることができます。
基本はダイネットとして、テーブル(1100mm×450mm)とチェアを使用するスタイルだが、組み立て式のテーブルを分解すればフルフラットなベッドスペース(全長1830mm×全幅1290mm)となり、テーブルを壁側に移動させればワーキングスペースとしても活用できます。さらに家具を社外に持ち出すことでキャンプ用のテーブル&チェアとしても使え、収納ボックスは車内への乗り降りにも使える階段として利用できます。
映画のトランスフォーマーではありませんが、形態を変えることで使用目的が変更できるギミックは省スペース化にも貢献し、軽キャンパーとしての使い勝手の良さを向上。同モデルは集配用のパネルバンを使用していることもあり、4ナンバーの軽貨物として登録することができ、キャンピングカーへと架装しても荷物を積載することを目的とした商用車ならではの強靭なサスペンションが大きなアドバンテージを発揮します。
さらに注目したいのは、クオッカのフロントシートにはリクライニング+スライド式へと改められ、長距離移動でもリラックスしてドライブを楽しむことができるんです。