季語のひとつでもある「春の雲」。季語の「春の雲」が実際にはどの雲を指しているのか、具体的な決まりはないようですが、晴れた春の日、薄くかすむ淡い空色にふんわりと浮かぶ綿雲は、いかにも春らしい姿に見えます。今回は、その「綿雲(わたぐも)」について解説していきます。
綿菓子のようにふんわりと浮かぶ雲
綿雲は、まるでコットンのようにふわふわとした感じの雲。子どもの頃、空を見上げて「あの雲に乗りたいな」と思ったことがある人は多いのではないでしょうか。気象用語では「積雲」と呼び、日本列島がある中緯度地域では、季節を問わずいつでも発生するので、私たちが一番よく目にする雲かもしれません。