「キャンプ飯」づくりに重宝する、持ち運び可能なガス調理器具「ストーブ」には、用途に応じてさまざまな種類があります。今回もスウェーデンの老舗・プリムス社のストーブを展開するイワタニ・プリムス株式会社の広報担当・金牧秀明さんに、その選び方や扱い方についてお聞きしました。
直結型より安定感が増す分離型
前回、少人数向けのシングルバーナーを4点紹介しましたが、いずれもガスカートリッジの上にコンロ部分が乗る「直結型」タイプです。
「じつは、このタイプではコンロの上に鍋やフライパンなどのクッカーを乗せると、どうしても頭でっかちで不安定な状態となり、風の影響や調理の仕方によって、倒れたりひっくり返ったりしやすいという難点があります。
その点を改良したのが、ガスカートリッジとコンロ部分を分けて燃焼ホースでつなぐ『分離型』タイプです。
このタイプなら重心が低くなり安定感が増すため、上に乗せるクッカーのサイズや形状の制約がかなり減ります。また、混ぜたり動かしたりしやすくなるため、メニューの幅がグンと広がるでしょう」(金牧さん)
では早速、分離型のストーブについて実際の製品を見ていきましょう。
収納しやすいシンプルタイプ
【商品名】エクスプレス・スパイダーストーブⅡ
脚部兼ゴトクを開いて固定するロック機構が付いた、コンパクトに収納できるシンプルな分離型ストーブ。バーナーヘッドに沿うように配置したプレヒートパイプは、燃焼熱でガスの気化を促進させ、安定した燃焼を実現させます。
延長ゴトクで広口クッカーOKのタイプも直結型同様、分離型でもより軽量化や安定性を高める商品開発が進められています。延長ゴトクを採用することで広口クッカーにも対応する高出力タイプなども登場しています。
【データ】
■エクスプレス・スパイダーストーブⅡ
参考価格:1万3200円(税込) ※ガスプレヒート機構内蔵
出力:2.8kW/2400kcal/h(Tガス使用時)
ガス消費量:155g/\h
燃焼時間:約70分(IP-250ガス使用時)
ゴトク径:156㎜
収納サイズ:8.7cm×4.0cm×8.3㎝
本体重量:195g
https://www.iwatani-primus.co.jp/products/primus/products/stoves/p136s.html