アウトドアでは思わぬ生き物に出会います。そのなかには近づくと怖い生き物もいるので注意が必要です。この記事では、キャンプ場で遭う可能性が高い危険な爬虫類・両生類について爬虫類研究家でiZoo(イズー)園長・KawaZoo(カワズー)館長の白輪剛史さんに教えてもらいました。
触ったら必ず手を洗おう【ヒキガエル】
「ヒキガエルには本州、四国、九州に生息するニホンヒキガエルや、宮古島などにいるミヤコヒキガエル、小笠原諸島、大東島にいるオオヒキガエルなどがいます。大型のカエルでニホンヒキガエルの体長は14cm前後です。比較的によく見かけるカエルですが、じつは毒を持っています。危険が迫ると体の分泌腺から白い粘液を出すのですが、それを触った手で目を触ると激痛が走ります」
「陸を歩いていることもあるので、子供などがうっかり触らないように注意してあげてください。ほかにも手に残った毒がトラブルを引き起こす生き物はいるので、基本的には生き物に触った後は、すぐにしっかりと手を洗うようにしてください」
【デ―タ】
■ヒキガエル
■無尾目ヒキガエル科、両生類
■分布:本州(主に西に日本)、四国、九州、九州の周辺の島々
地域によって体の色が違う!【ヤマカガシ】
「ヤマカガシは毒を持ったヘビで、咬まれると危険です。咬まれても痛みを感じないことがあり、そのまま放っておいてしまう人もいますが、24時間後に鼻の粘膜や歯茎、肺など、全身からの出血などの症状が出ることがあるので、すぐに病院に行くようにしてください。
ヤマカガシはカエルをエサにしているので、水田によくいます。アウトドアでも遭遇する可能性が高いので注意が必要です」
「ヤマカガシがやっかいなのは体の色が地域によって異なるという点です。色だけで『このヘビはヤマカガシではない』と判断し、捕まえてしまったばかりに咬まれてしまうということもあります。ヘビを見つけたら刺激をせず、近づかないことが最良です」
【データ】
■ヤマカガシ
■有隣目 ナミヘビ科、爬虫類
■分布:本州・四国・九州・大隈諸島など