連日TVで話題に取り上げられている登山ブーム。昨年までコロナ禍で営業自粛・縮小していた全国の山小屋も、ほぼ全面開業という話です。今年も登山は人気のアウトドアレジャーとして盛り上がること間違いないでしょうね。そこでアウトドア遊び大好きのソトラバも、新たに登山メニューをラインアップします。ここでは山登り初心者向け登山道具選びから、山選びまでをご紹介します。まずは、基本中の基本、リュック選びはサイズ選びからです。
サイズはS、M、Lではなくリットルなんです
まず選ぶ基準はサイズです。登山リュックは登山専門店に行くとウェアのようなS、M、Lサイズ表記ではなく「リットル」表記となります。下は10リットルから大きなものでは70リットル級までのバリエーションがあります。最近では女性向けにレディースサイズ表記モデルも加わり、よりフィット感を得やすいように差別化も図られています。
左から12リットル、25リットル、30リットルリュック。サイズ差がわかりやすいと思います。
ここでは日帰り登山を軸に考えます。サイズの目安は20~30リットルです。学生やビジネスマンが好んで背負っているリュックの大きさと言えばわかりやすいでしょう。このサイズ帯なら低山ハイクから標高2000メートル程度の名山の日帰り登山までフォローできます。
大は小を兼ねる
ざっくりと10リットルの違いを一括りにしていますが、このサイズ帯でもメーカーの違いもありますが、概ね20、25、30リットルのサイズ表記に分けられています。使い勝手の高さを考慮すると、大は小を兼ねることになるのは間違いありません。
登山においてリュックに収納するものといえばドリンク関係、ランチ及び休憩時の軽食。そして防風ジャケット、防水レインなどの天候対策ウェア。レインウェアの用意がなければ折りたたみ傘、そのほかにはケガや体調不良用市販の薬や、季節によっては防虫スプレーなどになります。列記した収納物程度なら20リットルサイズで対応可能かもしれません。
夏山低山ハイクでの25リットルリュック収納リスト一例です。上列左からレインジャケット、防風ジャケット。中段左からボトル各種(合計1.6リットル)、着替え用Tシャツ、下段左から携行薬、絆創膏、ティッシュ、濡れティッシュなどをまとめた小ポーチ、手袋、ヘッデン、サングラス&ケース、地図及びマップガイド、防虫スプレーです。
冬は夏よりも嵩張るという落とし穴
ただ夏シーズンなら20リットルで収まっていた登山道具も、冬登山ではフリースなどの厚手の上着が加わり収納が嵩張りますし、山頂でのランチや休憩時に温かいドリンクが欲しいという場面は結構あります。保冷・保温ポットも持っていきたいとなれば、もう1サイズ上の25リットルサイズが最低でも必要になると思います。
秋・冬~春先ハイクでの収納リスト例。夏山低山ハイク用リストにフリースと着替えセットを追加しただけで、リュックを外さないと同じ写真フレームに収まらないくらいに収納のボリュームが違います。
また、夏でも汗をたっぷり吸ったシャツを着替えたい、と思う事もあるでしょうし、下山後は近場の日帰り温泉でスッキリして帰りたいとなれば着替えの下着も必要でしょう。多くの登山メディアで日帰り推奨サイズに30リットルリュックを推すのは、そのような登山の楽しみ方のバリエーションを考慮してのことです。