2年前にアメリカ・カリフォルニア州のヨセミテ国立公園の近くに引っ越してきました井上ゆずです。連載2回目は、本場アメリカの夏のキャンプについて触れてみたいと思います。
まずアメリカの夏休みは学校によってまちまちですが、6月にスタートして8月までと、日本よりも長めです。この時期になるとシエラ麓の小さな街にも行きかう人が増え、遊び道具満載のクルマが次々と山を上っていきます。
キャンプ場はアクティビティのベース基地
夏のアウトドアといえばまずはキャンプです。自然のなかでの食事やテント泊がメインの楽しみですが、気楽で安価な宿泊手段としても人気なんです。またリタイアした人がよくキャンピングカー(RV=レクレーショナルビークル)で旅に出ますが、長期間ひとつのキャンプ場に滞在しながら、アクティビティを楽しむための拠点としてキャンプ場を利用します。
米国市民や永住者であれば、62歳以上になるとシニアパスと呼ばれるアメリカ各地の国立公園や森林公園の入場パスが80ドルで購入できるというのがその一因です。このパスはなんと生涯有効で、キャンプやボートレンタルなどの割引サービスも利用することができ、老後はRVでゆっくり国立公園を巡るのも決して夢ではないのです。
本場アメリカでは夕方からがキャンプの本番
さてキャンプ場での過ごし方ですが、昼間はみな、近隣の山や川へと遊びに出かけてしまうので、テント周辺にはあまり人がいません。そして夕方からがキャンプタイムです。食事はハンバーガーやタコスなどの簡単でシンプルなものが多く、食後は火を囲んでのスモア・飲酒・談笑が鉄板です。一方で、次の日のアクティビティに備えて早めに就寝する人も多く、午後10時〜午前6時まではQuiet hour(消灯時間)として静かに過ごすのがルールとなってます。
またキャンプ場は、テントやRVのサイトに区画されておりサイトを指定して予約します。サイトの広さやロケーションはピンキリですが、日陰ゼロで灼熱だったり、傾斜があってずり落ちてテントの端で寝るはめになったり、まわりが全部RVだらけでキャンプ場というよりまるで駐車場のようだったりと、ハズレを引くと残念なことになります。
近頃はウェブサイトから写真や評価がチェックできるので、キャンプ場の良し悪しをあらかじめ吟味できるようになりました。キャンプ場によっては、管理人さんがホスト用のキャンプサイトに常駐してことが多く、ホストサイトはベテランキャンパーの雰囲気が漂っています。