キャンプでも普段の外出でも、雨のときは荷物の水濡れが気になりますね。初めから雨が降っていればそれなりに対策をして出かけますが、突然の雨の場合は、バッグがビショ濡れになって、下手をするとバッグのなかにまで水が浸入してしまうなど、困った思いをしたことのある人は多いでしょう。
そんな突然の雨に降られても、バッグが防水仕様になっていれば安心です。では、キャンプユースに向く防水バッグには、どんなものがあるでしょうか。ベテランキャンパーであるフリーライターの篠原義夫さんに、防水バッグの選び方と注目アイテムを挙げていただきました。
防水バッグ選びの注意点
防水バッグは、濡れたキャンプ道具を収納したり、カメラや各種デジタル機器を水濡れから保護したりするのに役立ちます。防水バッグには、バックパック型、サック型(スタッフバッグ)、ボストンバッグ型など、いくつかのタイプがあります。
バックパック型は、「キャンプ場周辺でバッグを持って長距離を移動する人におすすめ」(篠原さん)。また、オートキャンプでの荷物の運搬が目的なら、「サック型、ボストンバッグ型を選ぶといいでしょう」(篠原さん)
防水バッグを選ぶ際に、「もっとも注意すべきポイントは、容量です」(篠原さん)。雨に濡れたテントやタープを収納するには、純正の収納袋と同等以上の大きめサイズが必要ですし、デジタル機器や衣類などを収納するなら、テント用とは別に、手頃なサイズのものがあったほうが便利です。
素材はPVCやターポリン
素材については、「生地は少々かさばりますが、破れにくいPVC素材やターポリン素材が最適です」(篠原さん)。PVCとはポリ塩化ビニル(塩ビ)のことで、いわゆる軟らかいプラスチック。ターポリンは、布などの生地に塩化ビニル製樹脂を塗ったもので、いずれも防水性、防汚性に優れています。なお、防水加工を施したナイロン生地の場合、「軽量で持ち運びしやすいメリットはありますが、PVCやターポリン素材ほど頑丈ではありません」(篠原さん)
防水バッグは、防水仕様とはいえ、メンテナンスが重要です。濡れたまま放置するとカビが生えるおそれがありますので、「汚れをしっかり拭いてから、風通しのいい場所で乾燥させましょう」(篠原さん)。なかには、丸洗いが可能なタイプもあるそうです。
おすすめの防水バッグは?
それでは最後に、注目の防水バッグ3アイテムを紹介しましょう。
■コールマン アウトドアドライバッグ/L
まずはコールマンの「アウトドアドライバッグ/L」です。これは、PVC素材のドライバッグで、使用時のサイズは直径約40cm×高さ95cm。110Lリットルと大容量なので、テントやタープも楽々と収納できます」(篠原さん)。ショルダーベルトが付いているので、運搬時も便利です。
■実売価格:5500円(税込)
■ワークマン ZAT ドライバッグ バックパックタイプ
次に、ワークマンの「ZAT ドライバッグ バックパックタイプ」で、こちらはターポリン素材です。容量は約24リットルで、幅約31cm×高さ約46cm、奥行き約21cmと、「濡らしたくない小物や衣類の収納にぴったりです」(篠原さん)。無縫製構造で、汚れたら丸洗いできるのも魅力です。カラーは5色から選べます。
■実売価格:3300円(税込)
■ワークマン 防水ボストンバッグ
3つ目も同じくワークマンの「防水ボストンバッグ」です。素材はポリエステル100%(塩化ビニル樹脂コーティング)で、容量は約40リットル。幅約44cm、高さ約31cm、奥行き約23cmというボストンバッグ型で「開口部が広いので、荷物の出し入れがしやすいです」(篠原さん)。カラーは4色が用意されています。
■実売価格:1500円(税込)
防水バッグは、比較的頑丈で汚れにも強いので、天候に関係なく、キャンプユースにはぴったりのアイテムといえます。また、全体にデザインもシンプルですから、さまざまな場面で使いやすそうです。ここで紹介した以外にも、さまざまな製品がありますので、用途に合わせて検討してみるといいでしょう。
【取材協力】
■監修:篠原義夫
■プロフィール:パソコン雑誌などの編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル機器が中心だが、十数年来の趣味とするキャンプ関連の記事も嗜む。初心者にもわかりやすい記事を心がけて執筆活動を続けている。