ドライブスポットが充実している阿蘇。立ち寄りたいところが目白押しですが、そのなかでもとくにおすすめの大観峰と中岳火口をご紹介します。
道の両側に広がる草原や牧場を走り抜けて、開放感と自然美を堪能しながらリフレッシュしましょう!
目の前に広がる阿蘇ならではの風景に感嘆!
大観峰は阿蘇外輪山の一峰で標高936m。こちらの展望所からは、くじゅう連山や阿蘇五岳を望むことができます。阿蘇駅からクルマで30分もかからずに行ける上に、無料の駐車場があるため、阿蘇のなかでもとくに人気の高い観光スポットとして知られています。
クルマを停めて、ゆるやかな坂道を登っていった先にあるのは360度の大パノラマ! 眼下の阿蘇谷に広がる街並みや、パッチワーク状に並ぶ水田も見応えがあります。
ちなみに、駐車場のそばにある阿蘇大観峰茶店では阿蘇小国ジャージー牛のミルクを使った濃厚ソフトクリームを販売。クリーミーなひんやりスイーツを片手に、阿蘇の壮大な景観を眺めるのもおすすめです。
多種多様な表情が楽しめるパノラマビュー
大観峰の周辺には、端辺(はたべ)原野と呼ばれる草原が広がっています。野焼きを終えたあとの褐色の大地で目に飛び込んできたのは、一帯に咲くキスミレの花。直径2cmほどの花が広い野原に彩りを添えます。
熊本県の準絶滅危惧種に指定されているため、自然のなかで咲いている姿を愛でて、思い出のみ持ち帰りましょう。夏になると青々とした大草原が目を楽しませてくれます。
ちなみに、大観峰という名前を名付けたのは、明治から昭和にかけて活躍したジャーナリストで、熊本県出身の徳富蘇峰。それまでは遠見ヶ鼻という名前で呼ばれていましたが、1922年(大正11)年に展望の雄大さをたたえた現在の呼称に変更されました。
大観峰を訪れたら、阿蘇五岳をじっと見つめてみましょう。お釈迦様が寝ている姿に見えてきませんか。いちばん左にある根子岳は仰向けに寝た横顔で、いちばん標高の高い高岳は胸のあたり。烏帽子岳と杵島岳は膝でしょうか。〝阿蘇の涅槃像〟は、大観峰を訪れた人たちに今日も安らぎをもたらしています。