一見無縁とも思えるキャンプと恋。でも、実はキャンプには恋愛が芽生えたり、二人の距離が縮まったりする要素が満載です。つき合っていればいくら仲がよくても、時にはケンカすることもあるでしょう。そういうときは一緒にキャンプに行けば、意外と仲直りしやすいとか。
そのカラクリを人間関係と恋愛心理に詳しい専門家・晴香葉子先生にお聞きしました。
「ウォームグロー」が関係を修復
いくら相思相愛の恋人同士でも、常にそういう良好な状態が続くとは限りません。時には相手の何気ない言葉に傷ついたり、気分を害してしまったりして、口をきかなくなり、不穏な空気が流れることもあるでしょう。そういうときは、ぜひ二人そろってキャンプに行くことをお勧めします。なぜかというと、キャンプには仲直りの糸口になる要素がたくさんあるからです。
キャンプ場では皆で助け合ってさまざまな作業を分担します。いくらケンカをしていたとしても、いがみ合ったり、無視したりしていると、なかなか作業が進みません。仲間と一緒なら、なおさら気を遣わせることになるので、マイナスの感情は表に出しづらいでしょう。
さらに、キャンプでは人と関わり、連携する場面が多く、そこに小さな親切が生まれます。実は、人間の親切には「純粋な利他性」ともうひとつ、「ウォームグロー」という心理があります。たとえば無記名の募金のように、相手が感謝しているか否かにかかわらず、良いことをした自分に満足して心があたたかくなり、自分自身が幸せを感じる、という性質があります。お互いに小さな親切行動を重ねていくうちに、自然にどちらも幸せな気持ちになっていきます。