「三重県まで行くなら伊勢神宮へ行きたいな」と、伊勢の近くでキャンプ場を探していたときに出会った場所が伊勢志摩エバーグレイズだった。日本にいるということを忘れそうになるほどの雰囲気と、充実の設備を誇るキャンプ場だ。ここを拠点にキャンプと伊勢観光を両方楽しんだ。
街中の観光とキャンプ。一見相容れないように思えるが、組み合わせることでその土地をより深く知ることができたり、遊びの幅も広がる。
海外にやって来たような世界観
のどかな田園風景を抜け、キャンプ場の入り口をくぐった途端にがらっと変わる景色にまず驚く。
「ここはどこだ…?」
アメリカをテーマに作られているようで、標識から建物までもすべてが海外の雰囲気である。数年前ニュージーランドでキャンプ旅したとき利用した「ホリデーパーク」と呼ばれる高規格キャンプ場にも雰囲気がよく似ていて、懐かしさと海外旅に来たような気分にもなった。それだけでテンションがあがる。流れてくる場内アナウンスまで英語だったり、英語で挨拶されたりもした。ほかにない世界観に、アミューズメントパークにでも来たようだった。
キャンプサイトは色々とタイプがあるが、水辺のサイトが雰囲気抜群だ。目の前の湖で遊び放題のカヌー付きのサイトまである。
そのほかにも、子どもが遊べるプレイグラウンドやドッグランなどがあり、遊びに飽きることがなさそうだ。海外みたいなおしゃれなキャビンも数多くあり、宿に泊まるような気軽さで楽しむことができる。キャンプ場を宿のように利用するのはまさに海外の旅のスタイルでもある。
充実の設備がうれしいキャンプサイト
この日は水辺のサイトで1泊テント泊した。今回は時間がなく選ばなかったけれど、専用カヌーが乗り放題というカヌー付きサイトも魅力的だ。
各サイトには屋根付きのスペースがあり、テーブルとイス、専用のシンクにウェーバーのBBQグリルやファイヤーピット(焚き火台)が備わっている。最低限の装備で快適にキャンプができるため、初心者にはもちろん手間要らずで楽しめるところがうれしい。サイトごとに柵や木で区切られているのでプライベート感があるところもいい。
夕食は近くのスーパーで買い出しして、グリルで焼くだけなどのごく簡単なキャンプ飯を楽しんだ。おいしそうな地鶏の砂肝をみつけたので、炭火で焼いて伊勢のお酒をぬる燗にして合わせたが、間違いないおいしさだ。
スーパーで見つけたパックの伊勢うどんを締めにいただいた。伊勢うどんを食べたのはこのときが初めて。シンプルに茹でて、大根の葉っぱをのせて付属の専用たれをかける。これが思いのほかとてもおいしくて感動した。いつも食べるうどんとは真逆をいくふわふわ食感と甘辛いたれがクセになりそうだ。スーパーのものでも十分においしかったが、本物を食べてみたいと思った。