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川崎市最大の公園「生田緑地」にはお城が建っていた? 頼朝、早雲、信玄ら名武将のランドマークは360度の大パノラマが広がる

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生田緑地は多摩丘陵の一角にある首都圏を代表する緑豊かな公園です。一方で広大な敷地内にはさまざまなユニークな文化施設が集まってもいます。その緑豊かな丘に、城跡が遺されています。

自然あふれる緑地公園の山城跡地は大展望を楽しめる

生田緑地は、その広大な敷地にクヌギを中心とした雑木林や湿地、湧水などの貴重な自然資源を保全しています。四季折々の花や紅葉も楽しむことができ、春はお花見スポットとして人気があります。

その生田緑地には枡形山(ますがたやま)という山があります。標高はわずか84m。山というよりは丘ですね。広大な緑地内にある山は、小田急線・向ヶ丘遊園駅の西南に位置し、東西130m、南北80mの平坦な丘となっています。とはいえ、眺望に優れた山頂にはかつて城が建てられていたことから、要害の地として歴史的にも数多くの記述が残されているようです。

古くは源頼朝が鎌倉幕府を開き武家政権を樹立した鎌倉時代に遡ります。臣下の稲毛三郎重成という武将が、この地に城を置いたと江戸時代の風土記に記されているのが初出のようです。この城はのちに北条早雲が軍勢を進めて入場。その早雲が活躍した時代から60年以上のちには、甲斐の猛将・武田信玄の名が登場します。信玄の小田原攻めです。多摩川を背にし、相州での戦において枡形山は天然の要害を成した山城として、武将たちのランドマークとなっていたようですね。