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日産キャラバンのコンセプトモデルが話題に! 実用性を追求した「DISASTER SUPPORT SPEC.」が災害時の備えになる

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


新春恒例のクルマの祭典「東京オートサロン2025」が、2025年1月10日(金)〜12日(日)の3日間で開催されました。ローダウンされたカスタムカーやスポーツカーなどのイメージがある同イベントですが、ソトラバ編集部が毎年注目している1台が日産ブースのキャラバンです。いわずと知れた働くクルマですが、とくに2024年モデルは災害時の拠点として期待が膨らむ注目のモデルでした。

詳しくは(https://www.sotolover.com/2024/01/86340/)を参照して欲しいのですが、「Disaster Support Mobile-Hub」と名づけられたこの車両は、災害救助のために開発されたモデルであり、スライド式の大きなソーラーパネルに加えてスターリンクを搭載。日産リーフに搭載されていたバッテリーを再利用したポータブルバッテリーにより、家電への給電も可能。災害初期に大きな問題となる電源と通信の確保を可能にしています。加えて、災害時に赤ちゃんの授乳室に使える防音個室などもあり、いち早く現地に到着して真っ先に活動できる。そんな待望のモデルに仕上げられていました。

災害派遣時の活動拠点として期待が膨らむ
「DISASTER SUPPORT SPEC」

そして2025年に新たに登場した「DISASTER SUPPORT SPEC.」は、日常使いしているキャラバンをいざという時のために災害派遣に使えるクルマとして進化。まず目に付くルーフのソーラーパネルは市販品を採用。

その土台となるルーフレールは日産純正のアフターパーツとしてすでに取り扱いがあるアイテムであり、スターリンクの取り付けも含めて知識や技術がある方であれば、DIYで同じような仕様にすることも可能です。そして災害支援時に車中泊を想定した際、カーテンレールや電子調光シェードがリヤガラスに備わることで、周囲の視線を気にすることなく車中泊できる仕様となっています。

市販部品の活用で災害支援活動車両として増産も!

実現性にこだわった2024年仕様の「Disaster Support Mobile-Hub」は、昨年の東京オートサロン2024やNISSAN CROSSING(日産銀座ギャラリー)、日産グローバルギャラリーで展示した際に、多くの企業や官公庁からの問い合わせがあり、日産としてもなんとか実現化できないか……と検討することに。

そこで同モデルが目指したのは、普段は働くクルマとしてキャラバンを使用している企業が、いざという時に被災地や取引先にいち早く向かい現地でサポート活動を行えるように、ソーラーパネルはあえて市販パーツを使用したのはこのためで、要望次第では商品化も視野に入れた日産からの新たな提案がなされていました。

軽量コンパクト収納ができる防音室は使い勝手が向上

例えば昨年は防音室を用意していましたが、大きくて重かったことがネックでした。そこで今回は、折り畳むことで畳2畳分のスペース程度にまでコンパクトにできる軽量な個室を用意。少々小さく見えるものの、周囲の目を気にすることなく、着替えや授乳ができれば良いと割り切った仕様です。

また、折り畳みテーブルは既存の装備を改良するだけで装着できる優れモノであり、ベッドは固定が必要ですが、重たい荷物をスムーズに動かせる(引きずれる)ようにした市販の荷室のマットも備わることで、ベッドと床でそれぞれ大人2名が就寝できるようになっています。

またルーフに備わる照明は一人が休息のため就寝する際に、もう一人が車内で作業するときに支障をきたすことがないように、前後左右でうまく点灯、消灯が切り替えられるほか、前述の通り後部ガラスはクリアと曇りガラスが切り替えられる電子調光シェードの採用により、プラバシーがしっかり確保されています。