1985年のデビュー以来、少女漫画家・恋愛小説家として第一線を走り続けてきた折原みとさん。じつはアウトドア派で、海や焚き火が大好き。最近は野草料理研究家としての顔も持ちます。そんな折原先生におすすめの野草レシピを聞いてみました。
おすすめ野草レシピ.01 ~フキバター&フキ味噌~
──コロナ禍に野草料理を研究されたそうですが、お気に入りの料理はありますか?
「最近のヒットは『フキバター』(写真右)です。横須賀のアトリエでフキがたくさんとれるので、フキ料理をもっと作ろうと思って友達に教えてもらった料理なんです。」
「作り方は、フキを1分ぐらい茹でてアク抜きをして、それを絞って水気を切って、細かく刻んで、たっぷりのバターで炒めて、ちょっとお塩で味を整えるだけ。簡単なんですけど、すごく美味しいです。
パスタに絡めてもいいですし、バゲットにつけて食べるとワインのお供になるんです。保存もききますよ」
「ご飯に合わせるならフキ味噌(写真左)もいいですよ。フキを刻んでゴマ油で炒めて、麺つゆ・砂糖・日本酒・味噌、それから白ゴマを入れて、ひたすらネチネチと煮詰める感じです。お味噌は八ヶ岳で買うことが多いですね。長野なので、安くておいしいいんです」
おすすめ野草レシピ.02 ~ツワブキやセイタカアワダチソウの天ぷら~
「天ぷらにすれば、もうなんでもおいしい! 毒がなければ、そこらへんに生えているもの、全部食べられると思います」
──これまで食べられたなかでどんな野草がおいしかったですか?
「ツワブキの新芽ですね。ツワブキは、フキがもっと硬くなったような植物で、料亭のお料理でも出される食材なのですが、この辺だと雑草みたいにたくさん出ているんです。
成長して硬くなっちゃうと料理するのが面倒なんですけど、新芽の場合は天ぷらにするとものすごくおいしいので、 春の時期によくやります」
「みなさんあまり食べない野草でいえば、ドクダミもおいしいです。それから、あんまり好かれてない雑草ですが、秋に黄色い花をつけるセイタカアワダチソウも、まだ柔らかい新芽のうちだとおいしいんですよ。野草の天ぷらには、意外に赤ワインが合いますよ」
──天ぷらにする時のコツはありますか?
「天ぷらは、とくに下処理もいらないので簡単ですよ。強いていえば、天ぷら液はベタベタよりもシャビシャビくらいのほうが綺麗に揚がります。あとはすぐに食べること。うちでは『お座敷天ぷら』と言って、南部鉄のすき焼き鍋をテーブルの上に置いて、お客様の前で揚げながら食べるスタイル。これが一番おいしい食べ方だと思います」