個人で使うものを選ぶとき、やはりデザインを優先したくなりますね。好きな色、絵柄など、自分でイメージしているものに近いものがあると、ビビッと来て、即決してしまうこともあるでしょう。ただし、シューズに関しては、デザイン優先で選んでしまうと思わぬ失敗をするかもしれません。
どんなにカッコいいシューズでも、どんなにかわいいデザインでも、実際に履いてみると自分の足に合わないなんてことはよくあることです。メーカーやブランドによっても、足の形状に合う合わないといった話もよく聞きます。特に、長距離を歩くトレッキングシューズの場合は、足への負担を和らげ、危険から守るためにも、見た目だけではない選択が必要になるのです。
普段履いている靴と同じサイズではダメ
一番に注意すべきは、サイズ選びです。例えば、いつも26cmのシューズを履いているから、それと同じでいいやと試し履きをしなかったり、ネットショッピングで購入したりすると、いざ履こうとしたときに、履きにくかったり足の形に合わなかったりといった問題が生じることも。購入するときは、実店舗に出向いて、必ず試し履きをしましょう。
そんなことは百も承知だという人も多いかと思いますが、登山やキャンプなどのアウトドア活動に詳しい打越俊浩さんによると、トレッキングシューズならではの選び方の注意点があるそうです。
まず、「トレッキングシューズの場合、海外メーカーも多く、外国人の足の形の傾向に合わせていることで、サイズの割には幅が狭いといったタイプもあるので注意しましょう」と打越さん。いろいろなブランドがあって、それぞれに個性があるので、まさに履いてみないとわからないのですね。
そしてもうひとつ、「登山用の靴下は厚手なので、登山のときに履く靴下を履いた状態でチェックしてください」(打越さん)。いずれも購入時の基礎知識として、覚えておきましょう。
店内を歩いてフィット感をチェック!
では、実際にショップに行ってトレッキングシューズを選ぶ際、どのようにしたらいいでしょうか。もちろん、ショップに行けば店員さんが細かく案内してくれると思いますが、基本的なことは自分でも理解しておいたほうが安心できますね。
まず、どんな山に行くのかなど、自分の目的を店員さんに伝えて相談するといいでしょう。そして、候補として挙げてもらった中からデザインなども考慮して2~3足を選び、実際に試着してみましょう。試し履きをするときは、前述したように厚手の靴下を履きます。愛用の靴下を持参してもいいですし、お店でも用意していると思います。
チェックの仕方としては、シューズに足を入れ、つま先をシューズの先に付けた状態で、かかと部分に指を入れてみましょう。このとき、指1本分の隙間ができているのがベストです。ただし、左右の幅に窮屈感があったら、どんなにデザインが気に入っていても敬遠したほうが賢明です。
「何足か比較してみてフィットするサイズが見つかったら、靴ひもを結んで店内を歩いて、さらにフィット感をチェックしてみましょう」と打越さん。このとき、ちょっとだけ歩くのではなく、しばらく歩いてみて、違和感が生じないかどうか確認することをおすすめします。