島根県安来市に通っているとよく地元の人からおすすめされるのが、「いちごの大森ファーム」で体験できるいちご狩り。聞くところによると、山陰地方のいちごは寒くて曇りがちな冬を乗り切るため糖分をたっぷり蓄えるそうで、なかでも大森ファームさんのいちごは格別にあまくておいしいのだとか!
個人的にはいちご狩りって子どもの頃に一度行ったきりで、そこは量り売りだったのでそういうものだと思っていたのですが、こちらのいちご狩りはなんと食べ放題。
代表の大森雄介さんが「お腹いっぱい食べてってください」と微笑んでくださって……。
えっ……いちごをお腹いっぱい……? そんなに食べたことない……!
今年もいちご狩りのシーズンがやって来たので、ドキドキしながらビニールハウスにお邪魔してきました。
赤と緑の可愛い空間でレッツいちご狩り!
私と違ってプライベートでもいちご狩りに行くという達人(?)のMちゃん(担当編集者)に、いちご狩りの魅力を訊いてみると、なんと言っても「一番新鮮な状態で食べられるところ」とのこと。たしかに!
しかもスーパーだとなかなか何種類もいちごを買わないけど、いちご狩りなら気軽に食べ比べもできます。そして「この農園のいちごを全部食べていいんだ!!」と思える瞬間が、最もテンションが上がるらしいです。
私もそうなるかな? と思ったのですが、実際に入ってみると、それよりもまず中がきれいでびっくりしました。
もっと土っぽい空間を想像していたのですが、白い床は磨き上げられていて、いちごは摘みやすい高さの台で栽培されていました。ちなみにビニールハウスの中は土足厳禁で清潔。
そして、摘まれる前のいちごって可愛い~。真っ白なビニールハウスの中で、赤いいちごと鮮やかな緑が眩しいです。
いちごはバラ科なのだそうで、小さな白い花は近寄って見ると、たしかにバラに似ています。この花の真ん中に赤いいちごが成って、白い花びらが散ると、見慣れたいちごの形になるんですね。なんて可愛い植物なんだ!
食べ始める前から、空間そのものが可愛くて心が浮き立ちます。
ここは安来市のサンリオピューロランドだわ(確信)。
完熟のいちごを好きなだけ食べ比べ
たくさんあるいちごの中から、赤く熟しているいちごを選んで摘んでみます。
いちごは赤い部分の一番膨らんでいるところを指で摘んで傾けると「食べてください!」と言わんばかりに、茎からぷちっと離れました。こんなに摘みやすくて大丈夫なの? いちごが人間に都合良すぎて心配です……!
大森ファームさんで栽培されているいちごは、主に「よつぼし」と「かおりの」の二種類です。
最初に私が食べたのは、よつぼし。その場で食べられるなんて、なんだか贅沢で緊張します。
よつぼしは形が整っているのが特徴で、見比べてみると、どのいちごもショートケーキの上のいちごに選ばれそうなほど、お手本のようにきれいな形をしています。ここ数年で開発された新しい品種とのことです。
これが齧ってみると中まで赤くてびっくり! 酸味と甘味のバランスがよくて、味も見た目もいちごのいいとこどりです!
そして本当にフレッシュで感動~。いちご狩りの魅力ってこういうことかあ。
さて、正直違いがわかるかな……と不安に思いながら、かおりのを摘んでみます。
ドキドキしながら齧ってみると、全然味が違う! ツンとした酸味がなくて、とっても甘いです。
酸味の少ないりんごや、桃に似た味と例えられるそうで、ジャムにしてもおいしそう。子どもに人気があるのも納得です。
よつぼしと比べて、形は大きくなったり、扇形になったりしやすいそうですが、見た目が賑やかないちごを選ぶのも楽しいですよね。
かおりのを食べてみたら、もう一度よつぼしも試してみたくなります。気軽に食べ比べできるのって楽しい!