平湯キャンプ場をベースとして、日帰りで楽しむ上高地絶景ハイキングの後編です。
上高地でも一番の映えスポットとして人気の高い河童橋から、ふたたび右岸道へ入って、穂高神社の奥宮を目指して歩いて行きます。
色鮮やかな秋の森を満喫
このあたりは、川の流れが複雑に枝分かれしていて、湿地帯のような感じになっているエリア。
錦秋の美しい森と、緑鮮やかなコケ。木々の間を渡る風の音、澄んだ水の流れと水面のきらめき。鳥のさえずり、木々の枝や葉を揺らす風の音……。
ふと流れをのぞき込むと、きらめく魚影が目の前をよぎっていきました。イワナかもしれません。
爽やかな風と柔らかな木漏れ日に癒されながら歩くのは、究極のデトックス。木の香りと、フィトンチッドたっぷりのきれいな空気を吸い込みながら、ゆったりと森の時間を楽しみます。五感のすべてを全開にして、自然の中にひたっている喜びをかみしめていると、どこまでも歩いていけそうな気がします。
モフモフの苔の上に散り敷いた色鮮やかな落葉を観察したり、かわいらしいきのこを探したりするのも楽しいもの。花の季節も素敵ですが、彩り豊かな秋の上高地も魅力たっぷりです。
明神池が近づいてくると、少し樹種も変わるのか、あでやかな紅葉もちらほらと目に入ってきます。中でも、コミネカエデの紅葉はビビッドな紅色で、針葉樹の深い緑色とのコントラストがとてもきれい。
上高地は標高約1500m。夜にはかなり冷え込むために、平地と比べて、紅葉がひときわ鮮やかになるようです。