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川崎市最大の公園「生田緑地」にはお城が建っていた? 頼朝、早雲、信玄ら名武将のランドマークは360度の大パノラマが広がる

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展望台は干支の十二支に見守られ数々の名峰を眺望可能

その枡形城址は、いまでは公園として保全され、展望台が置かれています。1995年に川崎市制70周年を迎えた折に建設された展望台ですが、能に使用可能な多目的舞台も設置されるなど、緑豊かな公園に文化の営みを植え付ける施設として稼働することになったようです。

その多目的舞台も老朽化により長らく立入禁止となっていたそうですが、2019年の改修工事終了で新たな舞台へと生まれ変わっています。城を彷彿とさせる展望塔はエレベーターを利用できるバリアフリー。木構造の舞台と見事に調和されたデザインも秀逸ですよね。

展望台は四方を干支の十二支が守っています。北側には男体山や日光白根山と谷川岳を望むことができ、西側には奥多摩山系と南アルプス群と富士山を遠くに見ることができます。春と秋の年に2回ほど観測できると言われるダイヤモンド富士。秋深まる11月は360度の絶景に浮かぶ富士山と沈む夕日のドラマチックな競演が待っています。北東にはスカイツリーも見ることができます。

また夜景も綺麗と言われていますが、残念ながら展望塔は17時閉館のため、夜景を楽しみたい派なら、お隣の飯室山展望台で川崎の美夜景を楽しむことができます。

ちなみに飯室山の麓には生田長者穴横穴墓群という横穴墓群跡があります。説明板が立っていますが、その脇に複数個の穴らしき跡を見ることができます。7世紀頃に築造された横穴墓群で、生田の地を治めていた豪族の墓とされているようです。武将の時代の遥か以前より、この地は重要な場所だったようですね。