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荒ぶるマグマの鼓動を実感できる!? 日本一の温泉県大分で噴気を上げ続けている活火山の「伽藍岳」

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地球の息吹を感じる噴気ゾーンと〝伽藍槍〟を探索

山頂でおやつを食べて一休みしてから、伽藍岳西峰まで行ってみることにします。しばらく進むと、南側の斜面の下方から、さかんに噴気が上がっている場所がありました。

噴気孔

噴気孔の周辺はかなり広い範囲で色が変わっていて、硫黄などの噴出物が多そう。激しい噴気は、生々しい大地の息吹のように感じられます。活火山とは言え、前触れもなくいきなり噴火することはないとは思いつつも、「今、ココが噴火したら生きては帰れないだろうな」と思うなど。歩いていたら、登山道の脇に「伽藍槍→」と書かれた看板を見つけて、枝道へ入ってみました。コレかな?

伽藍槍

ピラミダルな岩峰がありました。向こう側には、前日に登った由布岳のとんがりピークがふたつ。槍っぽいピークが三つ揃った景色が見れました。山頂付近からの絶景をたっぷりと楽しんで、明礬温泉へと下山開始。

明礬温泉

伽藍岳へのルートでは登りも下りもまったく人に出会わず、不気味な噴煙を間近で見たこともあり、人里へ出るとちょっとほっとしました。明礬温泉は、以前から訪れてみたかった温泉です。縄文時代の住居みたいな感じの「湯の花小屋」がたくさんありました。江戸時代から続く伝統的な湯の花の採取をするためのものだそうです。

湯の花小屋

ここの「湯の花製法」は、重要無形民俗文化財に指定されていて、江戸時代から続くものだとか。藁葺屋根の小屋の中には、青粘土が敷き詰められていて、地面から噴き出す硫黄温泉ガスを結晶化させているそうです。汗疹などの皮膚疾患、打ち身や肩こりなど、幅広い効能があるみたい。湯の花はお土産に買うとして、下山のおやつに「地獄蒸しプリン」をいただくことにしました。

プリン

温泉の熱を利用して蒸し上げるというプリンは、とっても濃厚な味で、ほどよい甘さが歩いたカラダに沁みる。温泉と地獄蒸しで、登山の疲れはすっかり癒されました。大地の恵みに感謝。