2025年3月中旬の思わぬ大雪で、予定していた越前岳登山を変更して、神奈川県湯河原町にある幕山ハイキングへ。ハルウララの春分の日、還暦を迎えた同窓の友と行ってきました。クルマは春休みの祝日なのに道路はガラ空きでストレスなく幕山公園へ到着。
強運を味方につけた1カ月遅れの梅見ハイク
ちなみに幕山=「まくやま」の名前の由来は南麓斜面に露出した岩壁が遠くから見るとまるで舞台の「幕」のように見えることからつけられたとか。幕府=「ばくふ」の読みから、ついつい「ばくやま」と言ってしまいそうですが、正しくは「まくやま」。

日本語読みは難しいですね。幕山へ着くとすでに近くの駐車場は満車。梅まつりも終わって平常運転の公園ですが、さすがに人気あり。と思ったら、まだまだ梅の宴!

今年は寒いから梅も河津桜も遅咲きと聞いていましたが、3月下旬の春分の日に湯河原梅林は紅白の梅が咲き残っていたのです。
ほぼ1カ月遅れの梅見とハイキングが重なり、偶然とはいえ還暦チームはスタート時点で嬉しい誤算。強い旅運を持ったチームでした。

湯河原「幕山」はロッククライミングの練習場としても知られていて、当日もクライミング愛好家がデカイマットを背負って岩盤にトライしている姿が見られました。岩盤のクライマーと約4000本の梅林の花と香を楽しみながら見つつゆっくりと山頂へ。
粘性の高いマグマが噴出してできた溶岩ドーム
ところで、この山っていったいなんでできてるんだろうか? というのが最近山登りをしながらとっても気になるお年頃です。看板にありました幕山の生い立ち。それによると、幕山は約65~35万年前に活動がはじまった箱根火山の一部。

約23〜13万年前の火山活動で粘性の高いマグマが噴出し、そのまま固まったのだとか。お椀をふせたような溶岩ドーム、溶岩円頂丘で、北海道の昭和新山、箱根町の二子山も同じようにできたそうです。石とか、岩石とか、剥き出しの部分もあり、興味津々で山頂へと向かいました。

大輪の八重桜、楊貴妃が見事な淡紅色=ピンク系で色気たっぷりと咲き誇る梅林最高地点を過ぎると梅花とはしばしさようならです。登る途中に大好きな東屋を発見。帰りはここで休憩かな、と思っていると、眼下に眺望がひらけます。湯河原の街並みに、相模灘の海が一望できます。上から見下ろす真鶴半島、初島、大島、東海道新幹線も見えて気分もアゲアゲになります。そして登り続けると標高626m、海抜615mの幕山山頂に到着しました。