ソトラバ

リスキーな垂直岩壁の「四阿屋山」登山! 秩父が誇る鋭鋒でセツブンソウとフクジュソウの群生を愛でる

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セツブンソウの群生地とフクジュソウの園地で花鑑賞

初春のこの時期は登山の楽しみもさることながら、四阿屋山へ登るハイカーさん達には別の楽しみがあります。それがもっとも奥にある登山口のつつじ新道がある大堤バス停から一つ分先の堂上バス停にある「節分草園」です。この堂上にあるのは日本でも有数のセツブンソウ自生地。

約5000㎡の園地では2月下旬から3月中旬頃までセツブンソウが、一斉に花を咲かせます。セツブンソウは球根植物とのこと。地面から10cmほど伸びた茎の先に白色五弁の花を咲かせます。小さくて可憐で愛しさ溢れる花です。直径2cmあるかないかの小さな妖精が春の訪れを伝えます。登下山で、足を延ばす登山者で、バスが通る山間の道はこんにちはの挨拶が繰り返されます。

また先述したように、山中の山居にある休憩舎にはロウバイ園が開設されており、この時期は青空を見上げればロウバイ。目を下に向ければフクジュソウの黄色い競演に授かることができます。

これもまためでたいネーミングの花で、花弁が20〜30枚折り重なるように開き、それはなかなかに艶やかな姿です。フクジュソウは陽が当たると開き、夜には閉じる開閉種の一つです。

四阿屋山は険しい山ではありますが、季節を花が彩る花の名所でもあります。4月中旬からはアカヤシオ。梅雨から夏には花ショウブが咲き、紅葉の時期は山肌を朱に染めます。お気に入りの時期を見つけて、花を愛でる登山を楽しんでみてはいかがでしょう。