南郷山への縦走から大石ケ平の大回り周回で再び観梅
幕山の頂でひと休みし、南郷山への縦走へ。南郷山は標高613m。幕山からは主に緩やかな下りですが、意外に距離があります。山頂へのルートは複数あるようですが、ここでは自観水と呼ばれる池を辿るルートを選択です。自観水とは自害水ともいい、鎌倉殿・源頼朝にまつわる史跡に指定されています。
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源平合戦のおり、石橋山の合戦に敗れた頼朝が敗走し、伊豆に隠れたのは有名な話ですが、この池で喉を潤し、水鏡で乱れた髪を洗い流しすと平家を破る自らの姿が映ったそうです。敗死の覚悟から立ち直ったという言い伝えが石碑に書かれています。そういえば、この幕山公園の近くには頼朝が隠れていたしとどの窟があります。鎌倉にない鎌倉殿の一面を湯河原に見いだすことができます。
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南郷山からの眺望は、山頂ではなく、少し湯河原の街側に降りかけた先にありました。美しき相模湾と真鶴半島と伊豆の島々。光る海は時代を飛び越えて、眺望する人を魅了します。
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来た道を戻り、南郷山・大石ケ平の分岐から大石ケ平への大回りルートを進みます。この分岐から先は、やや荒れ気味な部分がありますが、概ね道を誤ることもなく降っていけますが、健脚コースといえます。ひたすらゆるくて長いルートは岩が所々登山道上に散らばり、歩きにくいと感じるかもしれません。
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大石ケ平からは舗装路を伝って、途中に黄金色の注連縄が特徴の山の神社を経て、幕山公園の梅林に戻ることができます。朝イチで、まだ半開きだった梅も、午後の陽射しを浴びて艶やかに花を広げていました。2度美味しい観梅が楽しめます。今年は2月末の週末が狙い目になりそうですね。
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