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観梅低山ハイキングを湯河原で! 咲きはじめの湯河原梅林から幕山〜南郷山の縦走を歩く

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


湯河原町は神奈川県の西端に位置し、隣は静岡県熱海市です。お湯処の観光地のイメージが膨らみますが、湯河原も熱海も梅の里で知られてもいます。湯河原・幕山公園は、この時期は梅祭りで賑わいますが、ハイカーも押し寄せる人気のハイキングコースでもあります。

約4000本に及ぶ幕山公園の梅林が春の訪れを楽しませる

幕山公園は国道135号から新先川に沿って幕山公園通りを伝った先の斜面に広がっています。自然豊かな公園は広さ9ヘクタール。背後には標高626mの幕山が控えており、春には梅や桜、夏にはアジサイ、秋にはキンモクセイ、冬にはサザンカなど1年を通して花を愛でる人々が訪れます。この時期はもちろん梅。梅は紅梅、白梅など約4000本に及ぶ梅の宴が壮観です。観梅観光客だけでなく、リュックを背にトレッキングシューズを履いたハイカーも数多く見かけます。

本年の梅の宴は2月1日に始まり、3月9日に終宴となります。咲き始めの2月上旬は、まだ一部の梅が、気の早い開花となっていました。枝や萼が緑色の白梅の緑萼が独特の色合いを披露してくれます。

そして淡紅色の八重咲きの大輪は楊貴妃。ヤバイ系ならぬ野梅系の花は白色の大輪八重咲きの玉牡丹、淡紅色の花が抱え咲きの未開紅などが出迎えてくれました。

梅林内を走るハイキングコースから幕山山頂へ

幕山梅林の特徴は梅の鑑賞ルートがそのまま幕山山頂に続いていることにあります。園路を縦横無尽にクロスするハイキングルートに従って、幕山の山頂を目指します。

幕山への登山道は、この園内ルートのほかには、大石ケ平を回るルートの周回ルートがあります。梅林からのハイキングコースは幕岩を左手に見上げながら登ります。626m標高の山はそれまでの呑気な観梅ルートから一転して、なかなかの急登です。

ちなみに、幕山の山名のいわれが、この幕岩にあります。幕岩が、ちょうど歌舞伎の幕のように連なって見えることから命名されたと言われています。タモリさん的にいえば、いわゆる柱状節理の岸壁であるということです。

この幕岩はクライマーの聖地のひとつに数えられており、休日ともなれば背中に大きな四角いマットを背負ったクライマーさんたちが、幕山山頂を目指すハイカーと園路内で交差します。

幕山のピークへはつづら折の登山道を伝っていきます。途中、振り返れば陽光で銀色に光る相模湾。手前には真鶴半島、水平線上に大島の島影が異様に大きく見えます。手前には初島。大島の右手、西方向には利島、新島の島影も捉えることができます。海の眺望のすばらしさを教えてくれるのが幕山でもありますね。程なくで山頂。そこそこの広さは、ティータイムや食事にシートを広げるハイカーも多いですね。