隠れ紅葉スポットありの大わらじもある権現様を目指す
登山道は東屋のある古御岳(こみたけ・標高830m)に続き、ここからは急登の下りが待ち構えています。伊豆ヶ岳の山頂より、こちらの方が休憩には適しているかもしれません。秋は隠れた紅葉スポットでもあるようです。

アップダウンの登山道を引き続き下り高畑山(標高695m)を経て中ノ沢ノ頭(標高622m)を経て天目指峠に降り立ちます。天目指峠には竜神伝説が残っていますが、竜とは鰻のことで、それと知らずに捕食したことで竜神の怒りを買い、この近辺の村は山崩れで押し流されたとか。竜神が大鰻という言い伝えは大蛇と並んで全国区な説ですね。

天目指峠から一度100m近く登り返しがあり、再び一気に下った先に子の権現が待ち構えています。武蔵野32番札所の子の権現天龍寺は屈指のパワースポットとして知られ、足腰の神様を祀っています。

参道には一対の巨大な仁王像が立ちはだかります。立派なフクロハギの仁王像です。境内には世界一の大わらじがあります。重量2トンだそうです。脇には朱色の鉄下駄も。古くは人力車夫や相撲力士がお参りに訪れ、近年ではサッカーや陸上、自転車、トレイルラン関係者、そしてハイカーたちも訪れるスポットでもあります。子の権現からの下山は西武秩父線・吾野駅でフィニッシュの周回ルートです。

伊豆ヶ岳〜子の権現は、アニメから各種スポーツや登山ファンの聖地巡りのルートでもあり、なかなかに楽しめる低山ルートかと思います。とはいえ約15kmに及ばんとする行程は、6時間強かかる侮れないコースです。
