山梨県では大切な導水路のピーヤ
水路橋脇に登山口は続きます。手ごわい斜度の登山道を上りきった先に標高580mの天神山頂。そして先述の鍛冶屋坂水路橋が出現します。
1920年(大正9年)完成の元・東京電力の水路橋は桂川の源流となる山中湖から上野原に続いているそうです。今でも現役で、同じように歴史ある水路橋が富士急行線・禾生駅近くの落合水路橋が現存しています。ちなみにアーチの下で手を叩くと龍の鳴り声が聞こえるそうです。是非、チャレンジしてみてください。
鍛冶屋坂ピーヤから先に眺望ポイントのパノラマ展望台。都留市の中心部を軸に正面南に倉見山と尾続山が峰を重ね、その間に富士山の山頂部が顔を見せてくれます。西側には三ツ峠山が圧倒的存在感を見せます。
登山道は長安寺山(標高654m)、白木山(標高625m)を経て通信塔が立つ烽火台跡と蟻山(標高658m )の北側終発点に行き着きます。ここからは都留市駅に向かって下ります。
都留アルプスはトータル標高差が登り700m弱で、下りが800m弱です。比較的ストレスは軽く思える山域ですが、実は高度差100m強のアップダウンを複数回繰り返します。フラットな稜線歩きや巻道の登山道が短いということでもあり、登山靴が必要な低山アルプスと言えます。ただ、エスケープルートも数本あるので、体調や体力によってショートカットすることができるのも同アルプスの楽しみ方ではあります。