登山者がよく手に持っている「杖」のようなアイテム。これは「トレッキングポール」という、平地で使う杖とは別のもの。登山時の必須装備というわけではありませんが、体の負担が軽減され、より快適に登山を楽しめるようになります。そこで今回は、登山の際に役立つアイテム「トレッキングポール」について紹介していきましょう。
トレッキングポールの役割とは?
トレッキングポールの重要な役割は、体重を分散して脚や膝の負担を軽減することです。下り坂や段差を降りるシーンでは、上半身でも体を支えることでバランスが取りやすくなり、体が前につんのめるのを防止。もちろん登り坂でも、体を持ち上げるのに腕の力が使えるため楽に登れます。
利用シーンによって最適な形状が変わる
主にトレッキングポールは、持ち手の形状が「I型」と「T型」の2つに分類できます。上下動の激しい登山ではI型グリップがおすすめ。特徴として持ち手が真っ直ぐになっており、両手に1本ずつ持ち、2本での使用が基本とされています。
I型は、両手に持つことによっていわゆる「四足歩行」の状態に。地面について体を押し出すような動きができるため、平地や登り坂で推進力が得やすくなります。また下りや重い荷物を背負っている時にバランスが取りやすくなるのも特徴。
一方のT型グリップは持ち手がT字状になっており、片手1本で使うことが前提となっています。こちらは手をおおい被せるように握り、杖としてバランス補助に使うイメージ。全長も短めのものが多く、平坦部中心のハイキングでゆったりしたペースで使う人におすすめです。