テント泊をする上で特に気をつけたいこと
登山者が利用するテント場のルールとマナーは、一般的なキャンプ場とは違うので注意が必要です。テントの設営は基本的に到着順。敷地には限りがあるので、グループで行く場合はなるべく複数人用のテントを使うなど省スペースを心がけましょう。良い設営場所の確保や日没までに食事の後片付けまでを終わらせることを考えると、テント場には14時頃までに着くようにするのがベスト。また早朝から登山に出発する人もいるため、夜遅くまで騒ぐのはマナー違反です。
ゴミの処理にも気をつけなければなりません。気温の低い山では残飯や茹で汁などが分解されずに環境汚染につながります。さらに、その匂いが本来そこにいないはずの動物を呼び寄せることで生態系を破壊することも。ゴミを最低限にする工夫と、山で出たゴミはすべて自分で持ち帰るのは必須のマナーです。
最後に、テント泊登山の注意点としてとても大切なのが防寒対策。標高の高い山は夜になると気温がぐっと下がるため、寒さは大敵です。近くに山小屋があっても防寒具の貸出等はないと考えて、保温力の高い寝袋や寝袋の下に敷くスリーピングマット、テントシューズなど準備の徹底が必要になります。
通常のキャンプよりも難易度の高いテント泊登山ですが、下調べや準備を徹底することで、普段とは違う特別な時間や景色、登頂による達成感を十分に味わうことができます。この機会にぜひ、テント泊登山をしてみてはいかがでしょうか。