ソトラバ

御坂山塊への前衛峰としても楽しめる! 富士山にもっとも近い山頂「清八山」は「本社ケ丸」との縦走で旨味倍増

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急登の先に広がる富士山と松の日本的様式美なコーデ

笹子駅から国道20号を西へ進み追分の集落から山塊に踏み入ります。マイカー利用なら、国道20号の笹子峠への上り口手前の分岐を左折し、追分トンネルを抜けて標高約900mの変電所まで登ります。変電所先に数台分の駐車スペースがあります。

マイカールートの追分トンネル

清八山が、その眺望の割に地味な存在なのは、この登山口までの歩行時間の長さにあるのではないかと思います。駅から登山者カウンターのある変電所登山口まで約90分ほど歩いてなお、そこから正規登山口まで30分続きます。登山口から山頂までが約1時間半前後ですから、駅から山頂までの歩行時間の半分以上が登山口までというなかなかな修行ルートです。

清八山の登山者カウンター

正規登山口はシカ避け防護ネットから踏み入ります。標高約1000mです。登山道は当初は比較的穏やか。2回目のネットから先で急登が待ち構えています。静かなブナやカエデの混交林は沢音に背中を押されながらの登山となり、静かな山行で気持ちのいいもの。急登から時折振り返るとアイコンの変電所が小さくなって見えたりします。そして清八峠に飛び出ます。

清八山登山の鹿除けネット

峠左手方向に本社ケ丸への稜線。清八山は峠からは5分程度の至近に山頂があります。そこからは大パノラマが広がります。峠からの稜線伝いの先に山頂のため、峠のある北東側は稜線が視界を妨げますが、正面に立つ富士山はもちろん、西側に連なる南アルプスの南嶺が大きく広がって見えます。

そして富士山に微妙にかかる松のアクセント。日本的様式美を感じさせる画角が、清八山山頂のクライマックスです。そのまま下山は役不足かと思います。本社ケ丸の山頂も踏んでの下山をお勧めしておきます。ただし本社ケ丸の下山ルートはハードです。

清八山から望む南アルプス