ソトラバ

弘法大師が開いた天空の聖地へ! 高野山は涼しく快適な別天地、聖地「奥之院」を歩く

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女人禁制だった時代に思いを馳せつつ歩く

山上盆地である高野山は、中心部の平地を囲むように多くの峰々が連なっています。その様子を蓮の花になぞらえて「八葉蓮華(はちようれんげ)」と呼んでいます。

かつて女人禁制だった時代、山内に入ることが許されなかった女性たちは、この八葉蓮華の峰々から山内に思いを馳せ、祈りをささげたそうです。明治5年に政府が女人禁制解除を指示したものの、地元の反対が根強く、女性に門戸が開かれたのはずいぶん経ってからのことだとか。

また、高野山と大峰(おおみね)を結ぶルートもあって、厳しい山岳修行を行う修験者たちがたどったとされています。摩尼峠の手前には、大峰からのルートにあたるのか、役行者が祀られていました。ちなみに、大峰山はいまだに女人禁制を貫いています。

役行者

高野三山の一座目は摩尼山。続く楊柳山(ようりゅうさん)、転軸山と、いずれも1000m前後のなだらかな山です。

摩尼山

それぞれの山頂には祠が祀られています。道も歩きやすく整備されていますが、いつ来てもあまり人に会うこともなく、静かな雰囲気が味わえます。

ただ、近年夏は非常に暑いので、ふだん都市部を走っているランナーたちが、夏は高野山へやってきて、女人道を走るケースが増えてきているように感じます。この日は午後も遅い時間だったので誰にも会わなかったのですが、これから夏本番ともなると、涼を求めるハイカーやランナーで賑わいそう。

さて、三山を巡ったところで、おなかが空いてきました。

帰る前に、最近話題になっている「高野山ヌードル」をいただいてみることに。

高野山ヌードル

仏教の街なので、精進料理が基本の高野山。近年海外からのお客さまも増えて、ベジタリアンやヴィーガンの方も少なくありません。

そこで、高野山の伝統的な食文化を活かしつつ、海外客にもなじみの深い「ラーメン」を開発。高野山名物の胡麻豆腐を具材に使用し、スープも動物性の原料は使用せず、完全なPBF(プラントベースフード=植物性食品)で作っているのだとか。

この日食べてみた「白湯」味は、豆乳をベースに、胡麻をすりつぶした搾り汁をブレンド。湯葉で巻いて揚げた胡麻豆腐がトッピングされていました。豆乳と胡麻の風味が合わさって思いのほかコクがあり、精進とは思えないしっかりした食べ応え。ほかにも塩味、味噌味もあるので、コンプリートしたいです。

これから夏本番にかけて、涼しくて快適な高野山はハイキングにもトレランにも最適。

山上をうろうろしすぎて時間が遅くなったので、帰りは「特急こうや」を利用。全席指定でゆったり座れ、早くてラクチン。関西の夏はやっぱり高野山が最高!です。また来よっと。

特急こうや
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