前編、「世界遺産・熊野古道を行く! 山麓から180町の【町石道編】」の続き、後編。世界遺産・熊野古道の一部である町石道を二日に分けて歩く山旅の二日目です。
地元グルメでパワーチャージ!
朝から美味しい地元産天野米を土鍋で炊き上げた熱々ごはんと、地元産の新鮮な野菜やたまごを使ったヘルシーな朝食をいただいて、しっかりとエネルギーをチャージして、長い行程に備えます。
いつもならそんなに米は食べないのですが、ココにくるとしっかりお代わりまでしてしまうのです。食べすぎ注意!
夜半から明け方にかけて、かなりの雨が降ったようなのですが、出発する頃にはほぼ止んでました。
いったんコースを外れて下っているので、町石道に復帰するにはそれなりの登りをこなさねばなりません。けれど、雨上がりで涼しくて、景色も見え始めてくると、元気が出ます。
今日の行程は、町石道のゴールまでが約15km。ずっと登りというわけでもなくて、里から里へ、登ったりくだったり。前半は比較的なだらかな癒しの道です。
神田地蔵堂というお堂があるあたりで、ササユリが咲いてました。時期的にもう終わってるかなと思ってたので、逢えてうれしい。
町石道は、ほとんどが樹林の中に続く道で、ビュースポットもほとんどないし、変化があまりないのですが、歩いていると脳波がアルファ波になる感じというか、瞑想っぽい気分になるのが不思議です。この感覚が好きで、何度も訪れているような気もします。
町石の数が減っていくのを楽しみに、もくもくと歩きます。景色に大きな変化はなくても、べつにたいくつな道というわけではなく、フィトンチッドと緑のシャワーを浴びながら、歩き禅のような気分で、ひたすら心地よく歩けます。
焼き餅チャージで後半の登りパートへ!
天野の里から、山上までの中間地点付近である矢立には、老舗の焼き餅屋さんがあります。いつもここで焼き餅を食べて一服するのが楽しみです。
矢立を過ぎると、いよいよ山上に向けて本格的な登りが始まります。道端にある六地蔵に見送られて、あと58町! がんばるで!
40町のあたりに、数少ない展望スポットがあって、大阪方面が見えます。その後、九度山から山上へ続く車道と並行するように道が通っているため、たまにクルマの音が聞こえたりもします。
このあたりまで来ると、標高も上がってきているので、緑陰ともあいまってとても涼しく快適です。
何度か小さな橋を渡りながら進みますが、木の橋はかなり傷んでいるものもあり、ちょっとロシアンルーレットみたいで怖いところも。
12町あたりからが最後の急登。かなり傾斜のある斜面を折り返しながらがんばって登ります。すると……