九鬼山は大月市に伝わる桃太郎伝説の鬼退治が、その山名の謂れとなっています。9匹の鬼が逃げ込んだと言われる標高970mの山は、残念ながら岩殿山登山道にある「鬼の岩」のような言い伝えが残るポイントはありません。山頂を踏むルートは豊富ですが、御前山との縦走セットで富士山の絶景眺望を楽しみたいところです。
御前山とのセット縦走か、富士急行線側からの直登か?
九鬼山へのルートとしては、JR中央本線大月駅から御前山経由か菊花山経由による2ルートで、いずれも札金峠を利用するロングルートになります。または富士急行線・田野倉駅ないしは禾生駅からの池ノ山ルートを進むかになります。ここでは禾生駅から愛宕神社を回る直登ルートを使います。
富士急行線禾生駅を降り立ち国道139号を大月方面に戻ります。右手に桂川の支流・菅野川と落合水路橋が見えたら、集落内を通過して水路沿いを数m進むと赤い鳥居が現れます。愛宕神社の脇からの入山は、いきなりの急登が続きます。
田野倉駅からの直登ルートと合流してしばらくすると、天狗岩の表示が出てきます。「眺めよし」とキャッチフレーズまで印刷された案内表というのも珍しいですが、ここまでこれといった眺望ポイントどころか、休憩ポイントもないだけに、如何ほどかと訝しみながら本道から分岐してほどなく、「眺めよし」なポイントはあります。印字されるだけの旨みがありました。