丹波篠山の市街地北側に連なる山々は、「多紀アルプス」と呼ばれており、険しい岩場が点在する急峻な山です。丹波修験道場の中心であった御嶽(三嶽)をメインに、いくつものピークを連ねていますが、初夏に咲く花狙いで、小金ヶ嶽と御嶽の二座を縦走してきました。
風情ある城下町の背後に連なる修験道の山
篠山城の城下町として栄えてきた篠山は、街並みも美しくて、美味しいお店もいろいろあるので、とても好きな街です。周辺にはいい山も点在しているので、年に数回程度は訪れます。市街地エリアから登山口までは、かなり距離があるため、時間節約のためタクシーを利用しようと、空車を探しながら歩いていると、デカンショ祭りのいでたちをした飛び出し坊やを発見。お茶目でかわいい。
今回の登山の起点となるのは、篠山市街地から小金ヶ嶽と御嶽の間、「大タワ」と呼ばれる峠の麓にある「火打岩(ひうちわん)」という地点。ここまでのバス便はなく、やむなくタクシーを利用したのですが、この日はソロだったので、朝から懐へのダメージが大きかったです。
火打岩から、集落内の舗装道をしばらく進むと、登山道が始まります。入り口には獣除けのフェンスが設置されていました。近年はどこに行ってもこんな感じですが、このあたりも御多分に漏れず、シカやイノシシなどの獣害が深刻なのかもしれません。
緑陰が涼しい沢沿いのルートを登って行きます。早くもお目当てのクリンソウを見つけたのですが……。
ぜんぜん咲いてない。このあたりでは、開花までまだしばらくかかりそう。ちょっとがっかりしながらも、歩を進めていきます。標高600mを過ぎたあたりからちょっときつい岩尾根になります。