プチ寄り道で奇岩を訪ねる
山頂を後にし、南側へと下っていきます。墓苑内の舗装道からちょっと外れて、寄り道をしてみます。ガードレールの隙間からうっすらとした踏み跡を辿って風化花崗岩の岩尾根を下ると、蛙のようにも見える面白い形をした岩があります。義経軍はこんな感じの斜面を馬で駆け下ったのでしょうか。
神戸市立鵯越墓苑は、208ヘクタールもの広さがあって、たくさんのエリアに分けられています。さくら地区、しゃくなげ地区、ねむのき地区など、植物名がつけられた区画がたくさんあり、場所によってはとても個性的な墓石が並んでいるところもあります。
墓苑の南端に近いところに、「鵯越大仏」が祀られているので、お詣りしていくことに。1932年(昭和7年)に開眼供養が行われたもので、当時は墓苑の一番高いところにあったそうですが、その後区画が背後にどんどん広がっていったそうです。
かなり立派なお姿ですが、4頭身くらいでちょっとお顔の比率が……。前は展望広場になっていて、南側の眺望が広がっています。墓苑内を通り抜けて、バス道から東へ小道を下っていくと、ゴールの神鉄鵯越駅です。
線路沿いの東側には六甲全山縦走路が通っていて、全山縦走大会の日にはたくさんのハイカーが通るところ。ふだんは無人駅なので、平日の昼間はとても静かです。最近、かなり〝義経推し〟な感じになってきて、改札前にはこんな巨大なイラスト看板が登場してます。
ホームにも、源平合戦の絵があります。周辺の歴史を解説する看板などもあるので、電車待ちの間にもいろいろ学べて楽しいです。
今回はこの駅をゴールにしましたが、もう少し歩くと、平清盛が居を構えたと伝わる「雪の御所跡」などもあります。ハイカラ神戸も、じつはいろんな歴史を秘めた街なんですよ。