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登山者のための火山のリスクヘッジ!  活火山に登るための登山計画とは

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噴火の可能性がある火口がどこにあるかを調べる

「2014年の御嶽山噴火では、犠牲になった方はすべて火口から700m以内にいました。突発的な噴火で死傷者が出るのは、いつも火口の近くなんです。ですから、登山の前に、〝想定される噴火口の範囲〟がどこなのかを確認しておくことが大事です。地元の自治体が発行しているハザードマップや、気象庁の火山のレベルのリーフレットに書かれています。
そして、火山活動が活発化していたり、何らかの異常が観測されているときには、火口付近には長くとどまらないことが大切。長い休憩を取ったり、昼食を食べたりするのは、火口から充分な距離のある場所で行うように計画を立ててください。」(及川先生)

焼岳の噴気

次回は、実際に活火山に登山する場合に準備するべきものや、現地での注意点についてみていきます。

【取材協力】
■及川輝樹(おいかわ てるき)
信州大学理学部地質学科卒・信州大学大学院地球環境システム科学専攻修了。専門は地質学、火山学、第四紀学。現在は産業技術総合研究所(産総、GSJ/AIST)において、地質図の作成に従事するとともに、全国の火山を対象とした地質学的研究を行っている。著書に『日本の火山に登る 火山学者が教えるおもしろさ』(山と渓谷社)がある。