和佐又山があるのは、日本で最大の半島であり、「熊野三千六百峰」と呼ばれるほど山深い紀伊半島の脊梁をなす大峰山地。「近畿の屋根」とも言われ、吉野山から玉置山にかけて続く約50kmもの山脈で、標高1,915 mの八経ヶ岳を主峰とし、弥山、大普賢岳、山上ヶ岳などの険しい山々が連なっています。
一帯は、修験道の聖地であり、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」でもあり、長大な難ルートとして知られる大峯奥駈道も通っています。
そんな中、和佐又山は、主稜線から東側2.5kmほどの位置にあり、標高1344mのなだらかな山。山頂直下には、かつてスキー場だった斜面が広がり、心地よい森にいだかれたキャンプ場があります。
筆者は、大峰山地の雰囲気が好きで、昔からよく訪れていました。沢登りのいいコースも多く、冬は積雪することもあり、ややハードな山行で行くことが多かったのですが、今回はキャンプビギナーのみなさんと、マッタリとした時間を楽しむことを目的に、のんびりプランで企画しました。
道の駅に立ち寄り地元食材の買い出し!
まずは、移動途中にある道の駅へ。夕食と翌日の朝食用の、地元奈良県産の食材を手に入れるためです。
奈良県は、南部はほとんど山地、北部の中央部は奈良盆地となっていて、いろいろな農産物の宝庫です。あまり知られていないのですが、こんにゃくの産地でもあります。道の駅では、出汁で煮込んだ串こんにゃくが名物。歯ごたえがあって、とても美味です。買い出しのかたわら、買い食いにも余念がありません。
串こんにゃく、名産のいちごを使ったアイス、地元のお母さんたちが手作りした巻き寿司など、2軒の道の駅をはしごしながら買いまくり、食べまくり。
買い出し終了後は、山間部を走る国道169号をひた走り、新伯母峰トンネルからは急坂急カーブが続く悪路をぐいぐい登ります。目的地は、最近リニューアルオープンした「WASAMATA HUTTE(旧:和佐又山ヒュッテ・キャンプ場)」。